2025/3/31~4/1
真武湯の口訣集
真武湯:回陽救逆・温陽利水:附子1 茯苓5 白朮3 白芍3 生姜3:冷えとストレスをとるが脾虚は補わないので、腎炎の浮腫への留守番処方は真武湯合参苓白朮散とする:足冷の動悸や下利に適用。
真武湯:腎陽虚・寒湿に適応:ストレスがあり、下半身の冷え(膝や足首の冷え)が目標・寒湿のジトジトした痔・地面に吸い込まれるような倦怠感。
真武湯証の陽虚水泛は実腫である。
太陽病の発汗過多で、陽虚水泛スイハンとなれば、真武湯が主る。
陽虚水泛は腎陽虚の重症:水飲が発生して停滞し陽虚水泛となり、上に向かって水飲があふれが、心・肺を犯す凌心瀉肺となり、動悸・呼吸困難・呼吸促迫して起坐呼吸を引き起こす心不全の状態になる。
五苓散:腎炎、ネフローゼ、膀胱炎、腎盂炎、偏頭痛、急性胃腸炎、糖尿病などに用いるが、脾虚には参苓白朮散・六君子湯、腎虚には真武湯などを合方する:
五苓散合参苓白朮散(脾虚)
五苓散合六君子湯(脾虚)
五苓散合真武湯(腎虚・久病)。
湿邪をとる薬(麻杏薏甘湯・平胃散・五苓散・胃苓湯・六君子湯・半夏厚朴湯・苓桂朮甘湯・真武湯・桂枝加朮附湯・防已黄耆湯など)。
脾陽虚の(朝の)顔のむくみ:健脾益気・昇陽:
補中益気湯加附子+乾姜
補中益気湯合真武湯
補中益気湯合人参湯。
腎陽虚で体が冷えているときは真武湯。
中気が不足(補中益気湯)すると大小便などを維持できず、不定に漏れることとなる症状に補中益気湯合真武湯・補中益気湯合八味丸。
寒痰阻肺証:温肺化痰:苓甘姜味辛夏仁湯・小青竜湯・射干麻黄湯・真武湯。
寒邪客肺証:温肺散寒:真武湯・甘草乾姜湯。
苓甘姜味辛夏仁湯:温肺化痰・平喘止咳・利水:茯苓4 製半夏4 杏仁4 五味子3 細辛2 乾姜2 炙甘草2g:サラサラした鼻水の鼻炎に使う。
甘草乾姜湯:傷寒論:甘草4 乾姜2g。
「脱証」口や手が力無く開く、呼吸微弱、失禁、脈微弱など弛緩状態、
亡陽・亡陰の状態には開竅剤は使えない。回陽救逆などの方法で治療する:
真武湯・四逆湯・参附湯など。
開竅剤かいきょうざい:麝香じゃこう・竜脳・安息香・蘇合香・菖蒲・牛黄:六神丸・牛黄清心丸・救心など。
四逆湯:回陽救逆・温中散寒:附子1、乾姜2、炙甘草3。
参附湯:人参10g、加工附子4g。
陽虚や脱証で発汗する場合には、附子でなければ冷汗は止められない。
心腎陽虚:寒がる・四肢冷など寒証が強く、尿量減少・足の浮腫などを伴う:下焦の寒水が上泛し夜中に心不全の発作:治法は温陽散寒・利水消腫:
真武湯加減・炙甘草湯合真武湯・牛車腎気丸・生脈散合真武湯。
炙甘草湯:炙甘草3 人参3 桂枝3 麦門冬6 麻子仁3 阿膠2 生地黄6しょうじおう 大棗3g。
冷え症の癲癇に、導痰湯合真武湯(二朮湯合真武湯)。
二朮湯は導痰湯の代わりに使える。
導痰湯(済生方):痰迷心竅:製半夏3 製南星3 陳皮2 枳実2 茯苓2 炙甘草1:痰迷心竅で熱証のみられない舌苔が白く厚い・脈弦滑の時に使用:温胆湯の竹筎を製南星に替えた:温胆湯加製南星でも。
二朮湯:万病回春:袪風湿・化痰:蒼朮4.5 白朮 天南星 陳皮 茯苓 香附子 黄芩 威霊仙 羗活 甘草各3 半夏6 生姜:痰飲にて双臂や手臂の痛む湿盛挟痰を治す:導痰湯の生薬が含まれている。
枳実、半夏、陳皮は降逆止嘔し胃を和し化痰する。
576:寒痰:苓姜朮甘湯:患部が重苦しく、取り除きたい感じで、起床時悪化する。八味丸は、下半身に効くが、胸から上の症状の五十肩などはほとんどとれないので、苓姜朮甘湯を使う(真武湯も使える)。
574:寒湿の邪の処方:苓姜朮甘湯(真武湯は代用)は、朝晩ひえる季節に風呂上がりで汗ばんでいて肩を出して寝て、肩や首に風邪や冷えが入ると、寝違えや四十肩や五十肩や肘だけ重苦しくなる。
五十肩の初期(肩背部の緊張、裏に異常の無いもの):葛根湯(独活葛根湯・湿痺の五十肩には二朮湯が適応)。
真武湯は、附子1 茯苓5 白朮3 白芍3 生姜3で、冷えとストレスをとるが脾虚は補わないが、白朮+白芍の組合せは、お腹の痛みを止める薬であるので、過敏性大腸炎に使える。
160:腎陽虚の鼻炎:腎虚で体が冷えているときの鼻炎は真武湯だが、
真武湯合六君子湯・真武湯合補中益気湯とすることも多い。
160:鼻炎で、手足冷・寒がり・唾液が沢山でて枕を濡らす人は人参湯。
人参湯は寒くなるとよく涎ヨダレがでて、寒暖差で太陽を見るとクシャミがでる。さらに人参湯合真武湯とする場合もある。
159:鼻炎になってから、浮腫、足冷、腰から下が怠く、腹痛、下利し、疲れがひどい人には真武湯を使う。
真武湯は、附子1 茯苓5 白朮3 白芍3 生姜3g。
前額部(胃経が通る)に頭重痛を訴える疾患に蓄膿症がある。
そこで苓桂朮甘湯・半夏白朮天麻湯・六君子湯は蓄膿症に応用され、
慢性では袪瘀薬(桂枝茯苓丸・血府逐瘀湯)と補腎薬(真武湯)を加える。
苓桂朮甘湯合桂枝茯苓丸合真武湯
苓桂朮甘湯合血府逐瘀湯合真武湯
半夏白朮天麻湯合桂枝茯苓丸合真武湯
半夏白朮天麻湯合血府逐瘀湯合真武湯
六君子湯合桂枝茯苓丸合真武湯。
半夏白朮天麻湯:化痰熄風・補気健脾・利水消食:製半夏3 天麻2 白朮3 人参2 黄耆2 茯苓3 沢瀉2 蒼朮3 陳皮3 神麹2 麦芽2 黄柏1 乾姜1g:脾気虚の痰濁上擾。
痰濁上擾で眩暈し頭重し包裹頭痛があり裂けるように痛む頭痛、悪心胸悶を伴い、少食多寝でひどければ嘔吐し目が回る。舌苔苔が白く厚い、脈濡滑じゅかつ(濡:潤沢な様態):半夏白朮天麻湯を使うが、
目まいには半夏白朮天麻湯合沢瀉湯加減。
慢性病(久病)は、袪瘀薬と補腎薬が必要となる場合が多い。
浮腫、足冷、腰から下が怠く、腹痛や下利(白朮+白芍の組合せ)、
とにかく疲れがひどい人には真武湯を使う。。
寒湿の邪には苓姜朮甘湯を使うが、寒湿による腹痛の場合は真武湯を使う。
参苓白朮散合真武湯:腎機能低下による下肢の浮腫。
虚寒証(陽虚証)の婦人科疾患の処方:下腹部冷痛・月経後期・白帯下・
不妊症に八味丸・真武湯。
虚寒証で食少なら人参湯合四物湯。小建中湯合四物湯。
白芍+白朮は、ストレスによる腹痛をとるので、過敏性大腸炎や潰瘍性大腸炎にも効く。真武湯だけで一週間で急腹痛・下痢が治った人もいる。
真武湯:回陽救逆・温陽利水:附子1 茯苓5 白朮3 白芍3 生姜3g。
食欲がない脾虚の糖尿病の場合、
「小便が近くなる多尿は腎虚」なので脾虚の処方に真武湯を合方する。
腎虚であっても、脾虚に八味丸や六味丸では悪化する。
(多尿の糖尿病の脾虚で腎虚:六君子湯合真武湯、補中益気湯合真武湯)。
虚寒証の月経:月経色が黒ずんでサラサラ。下腹部冷で痛み喜暖・喜按である。月経後期ぎみで下腹部や陰部が冷えた感覚になる。
帯下色は白くサラサラし生臭い。不妊症になり易い:八味丸・真武湯。
真武湯:冷え症の陽虚の目まいや下痢には真武湯がよい。
食少で脾陽虚には人参湯。
食少と下痢体質には真武湯合補中益気湯・真武湯合人参湯がよく、
食欲があり下痢体質には、
真武湯・半夏瀉心湯合補中益気湯・半夏瀉心湯合真武湯。
食少には、補中益気湯や人参湯・六君子湯。
六君子湯:健脾益気・和胃化濁:党参4 炒白朮3 茯苓4 炙甘草1 製半夏4 陳皮3 乾姜0.1 大棗2g。
腎陽虚で食少・口渇喜冷飲・小便不利・多尿小便頻数で下半身だけに浮腫がある場合は、八味丸・牛車腎気丸を糖尿病薬に合方する。
八味丸は明らかな脾虚の場合は悪化させるので真武湯を使う。
糖尿病の人はせっかちな人が多く、食事が速く、せっかちで早飯の人は胃腸に負担をかけて糖尿病になりやすい:内臓を傷めるため糖尿病を発症する。
脾虚や痰飲・肝鬱・肝陽上亢・肝火上炎・胃熱から陰虚・胃陰虚なども生じて糖尿病の原因となる。
脾虚:参苓白朮散・六君子湯・補中益気湯・人参湯・半夏白朮天麻湯・帰脾湯・小建中湯・逍遥散・柴胡加竜骨牡蠣湯・四君子湯・異功散。
痰飲:苓桂朮甘湯・平陳湯・二陳湯・六君子湯・半夏厚朴湯・二朮湯・温胆湯・導痰湯・竹筎温胆湯。
肝陽上亢:加味逍遙散・逍遥散・抑肝散加陳皮半夏・柴胡加竜骨牡蠣湯・知柏地黄丸・杞菊地黄丸・釣藤散・牛黄清心丸。
肝火上炎:大柴胡湯・加味逍遙散・竜胆瀉肝湯・柴胡加竜骨牡蠣湯・荊芥連翹湯・大柴胡湯合竜胆瀉肝湯・小柴胡湯合竜胆瀉肝湯。
胃熱:大柴胡湯・黄連解毒湯・三黄瀉心湯・半夏瀉心湯・調胃承気湯・大承気湯・小承気湯・温胆湯・涼膈散・竹筎・大黄・センブリ。
陰虚:六味丸・八味丸・知柏地黄丸・杞菊地黄丸・小建中湯・甘露飲。
胃陰虚:麦門冬湯・麦門冬湯合六味丸・小建中湯・甘露飲・養胃湯・沙参麦冬湯・一貫煎・拯陰理労湯じょういんりろうとう。
甘露飲:滋陰清熱薬(生津清熱薬):生地黄・熟地黄・麦門冬・天門冬・石斛。
振陰理労湯:明・医宗必読:牡丹皮6 当帰身9 麦門冬9 橘紅5 炙甘草5 薏苡仁9 蓮子9 白芍9 五味子5 人参6 生地黄9 大棗3枚:胃陰虚の重症筋無力症に使う。
苓姜朮甘湯・腎著湯:寒湿:袪湿散寒・止腰痛:茯苓6 乾姜3 白朮3 甘草2:寒湿の腰痛・クーラーの冷え症(五積散:風寒湿)や冷えによる膀胱炎。
苓姜朮甘湯・真武湯は寒湿の腹痛に使う。
寒湿の邪には苓姜朮甘湯を使うが、寒湿による腹痛の場合は真武湯を使う。
寒滞肝脈には苓姜朮甘湯を使い、食少では人参湯、下利は真武湯。
当帰四逆加呉茱萸生姜湯(呉茱萸2 生姜4+当帰四逆湯)は、
温経散寒・養血通脈、腹痛(疝痛せんつう)・嘔吐の強いもの。
寒滞肝脈の人の特徴3-3:手より下半身の方が冷え、全身の倦怠感で、小便は量多。面色萎黄で、温めても温まらないで冷え易く体が怠い:
寒滞肝脈には、苓姜朮甘湯を使い、食少では人参湯、下利は真武湯を使い、疝痛には当帰四逆加呉茱萸生姜湯を使う。
283.胃弱の34歳の婦人に生じた慢性膀胱炎(真武湯):
「漢方診療三十年」大塚敬節。
275.疲労感を訴える肺結核患者の42歳の婦人(補中益気湯・真武湯):「漢方診療三十年」大塚敬節。
少陰病(真武湯)では、地面に吸い込まれるような脱力感で、ただひたすら眠い。
真武湯は、発汗剤の発汗過多から生ずる亡陽(酷い場合は危急のショック状態)に対処する:四逆湯・参附湯や独参湯:人参6~10gも使うが、附子が必要。
216.腸の蠕動運動で腸管が動くのが腹壁からみえても、それだけで大建中湯証とはかぎらない。小建中湯、人参湯、真武湯、旋覆花代赭石湯にもこの腹証が現れることがある。
大建中湯:温中散寒・解痙止痛・補気健脾・殺虫・結石痛:
蜀椒2 乾姜4 人参3 膠飴20:
寒実証(実寒証)で、冷えが体に侵入した状態になると腸がモコモコ動いたりブチブチと音をたてて動く。
生姜瀉心湯で、胸焼けや噯気がとれない場合には、旋覆花代赭石湯を考えてみる必要がある。
旋覆花代赭石湯・旋覆代赭湯:傷寒論:降逆化痰・益気和胃:
旋覆花2 代赭石3 法半夏5 生姜4 炙甘草2 大棗3:
痰飲による胃気上逆の嘔気の症状:上腹部のつかえと苦悶感・
胃の機能性ディスペプシア:剤生堂に500g製剤がある。
旋覆花センプクカ:上逆した肝気を正常にめぐらす:キク科旋覆花の頭状花序を包煎(全草は金沸草きんふつそう):苦辛微温:肺脾胃大腸経:
止嘔逆・軟堅痰:制吐・袪痰作用。
患者には、心下痞硬があるので、真武湯を否定して理中湯を用いることにした。
真武湯は、下利しやすい人、慢性下痢のあるものなど、胃腸の虚弱な人によく用いられるが、、下利のないものにも用いてよい。胃アトニー、胃下垂症、慢性腸炎、低血圧症、脳出血後の麻痺、慢性の浮腫。
176.虫垂炎には、桂枝加芍薬湯が適応することもあり、
この際は、真武湯証にまぎらわしいことがある。
桂枝加芍薬湯:桂枝湯の芍薬を倍加し(陰を増し)、産後乳腺炎に良い効果がある。また痙攣性疼痛は、どこが痛んでも之を服用すれば効果がある。(芍薬甘草湯の痙攣を治す作用と通脈作用)。
171.真武湯にしたところ、腹満も腹痛もとれ、食欲がでて、便通も毎日あるようになり49日間服薬して元気になったので、休薬した:便秘に効く。
「漢方診療三十年」大塚敬節。
176.太平洋戦争の末期から、終戦後三四年間は、虚証の虫垂炎が多くなり、実証の大黄牡丹皮湯より、真武湯を使う患者が多くなった:
「漢方診療三十年」大塚敬節。
176.下利を伴う虫垂炎の16歳の少女(真武湯):「漢方診療三十年」大塚敬節。
175.慢性腎炎の69歳の婦人の掻痒症(真武湯):「漢方診療三十年」大塚敬節。
175.病気が寒冷の候に甚だしいこと、下剤を用いると、めまいがすること、小便が夜間に多いこと、浮腫があることなどから、脈と腹診を参考にして、真武湯を用いたのである。「漢方診療三十年」大塚敬節。
173.別の73歳の老婦人は慢性腎炎があり、絶えずめまい、下肢の浮腫、便秘を訴え、夜間多尿のためよく眠れないという。脈は沈小(真武湯):「漢方診療三十年」大塚敬節。
173.めまいが主訴の脳出血患者や慢性腎炎の66歳・73歳の婦人(真武湯):「漢方診療三十年」大塚敬節。
真武湯のめまいか、苓桂朮甘湯のめまいかの鑑別は容易のようであるが、
脈沈、足冷などから附子剤の使用を考えて真武湯にして良かったのである。「漢方診療三十年」大塚敬節。
168.別の41歳の婦人が胃腸が悪いからと来院した。この患者はやせて血色がわるく、冷え症で、最近は蕁麻疹がでるようになったという(真武湯):「漢方診療三十年」大塚敬節。
168.蕁麻疹のでる冷え症の55歳の婦人(真武湯)。「漢方診療三十年」大塚敬節。
柴胡加竜骨牡蠣湯:地の底に落ちて行くような感じがする。
少陽病(小柴胡湯)は、あまり寝られなくてウトウトする程度だが、
少陰病(真武湯)は地面に吸い込まれるような脱力感でただひたすら眠い。
真武湯は、温散して腎水を利する。
太陽病を発汗しすぎて陽を損ねたということは、
実際には、腎陽を損ねたということである、真武湯の病は少陰病である。
164.高熱に調胃承気湯で下して危篤となり真武湯で高熱が下がった患者(真武湯):「漢方診療三十年」大塚敬節。
163.誤治で感冒のこじれた34歳の婦人(真武湯):「漢方診療三十年」大塚敬節。
163.桂枝人参湯、人参湯などでよく浮腫のくることがある。このような場合には、五苓散や真武湯などで、わけなく浮腫はとれる:「漢方診療三十年」大塚敬節。
162.真夏でも炬燵を離れることのできない婦人(真武湯6g)・「漢方診療三十年」大塚敬節。
161.腸の癒着の狭窄があり下利・月経過多・経痛の42歳の婦人(真武湯):「漢方診療三十年」大塚敬節。
人参を用いると、アトピー性皮膚炎は悪化するので真武湯を用いる。
慢性腎炎の半分は、脾虚が原因で胃腸を丈夫にする。胃腸が弱っている疾患は多いので、参苓白朮散や六君子湯を使うことが多い。六君子湯はすぐには効かない体質改善薬である。慢性では腎虚なので、真武湯を合方する:
参苓白朮散合真武湯
六君子湯合真武湯。
真武湯の証である陽虚水泛の水泛は「実腫」で、
六君子湯の脾虚は「虚腫」である。
虚腫は押しても皮膚のへこみが戻らない。
五更瀉:毎日早朝か夜明け前に下痢をする五更瀉は
脾腎陽虚(痛瀉要方・真武湯・附子理中湯)である。五更泄瀉・鶏鳴下痢。
痛瀉要方:景岳全書:防風3 白朮3 白芍4 陳皮2:腹鳴・腹痛して下痢。
附子理中湯:人参3 白朮3 乾姜2~3 甘草3 附子1g。
160.夏になると胃弱となり倦怠感でやせる17歳の少年
(真武湯・補中益気湯も適応):「漢方診療三十年」大塚敬節。
真武湯は腹痛下痢や痛みにも浮腫・めまいにも、風邪薬を飲んだ後に真武湯証に転落した状態(少陰病)にも使うという幅広い作用があり使いやすく、足が冷える腎陽虚に使う。
「腎虚の腰痛で陰虚」には六味丸を使うが、食欲がなければ小建中湯である。脾虚なら陰虚でも陽虚でも小建中湯を使う。
陽虚でも食欲がなければ八味丸ではなく小建中湯である:食欲がないのに八味丸を使うといずれの症状も悪化するので陽虚には真武湯を使う。
亡陽に対して四逆湯が無い場合は、
真武湯(附子1 茯苓5 白朮3 白芍3 生姜3:回陽救逆・温陽利水。
四逆湯:回陽救逆・温中散寒:附子1、乾姜2、炙甘草3。
真武湯は寒湿性の下半身の冷える過敏性大腸炎に使える。
(登校時・通勤時の腹痛下痢)
重症の眩暈では、苓桂朮甘湯に真武湯を合方する。
(沢瀉湯(沢瀉5 朮2)の眩暈は、ひどい場合は吐き気がでてくる眩暈で、突然めまいが起こって、まったく起きられないし、ひどくなるとムカムカして吐いてしまう症状で、このめまい発作をよく止める。
喘息が長く続いている患者は、脾虚・腎虚・肝鬱が多いので、六君子湯、真武湯、柴朴湯、補中益気湯、小建中湯などの2~3処方の合方が多い。
原則的には脾虚を治すようにする。
慢性的に浮腫が続いている人は真武湯であるが、食欲が無い人は、補中益気湯合真武湯・六君子湯合真武湯である。
膝や足首が冷える人は基本は真武湯をベースとする。
冷え症でめまいや下利をともなう人は疲労しても疲労感を訴えない。
陽虚(冷え症)の人は疲労感を訴えないが長時間寝ないと持たない人で
めまい・下利を訴える人は真武湯である。
真武湯合六君子湯:回陽救逆・温陽利水・脾虚。
アトピー性皮膚炎で、脾腎の陽虚が原因の場合は、患部は白色で、中心部だけときどき淡紅色になるが、原則はが白っぽくなる。
補中益気湯合真武湯・参苓白朮散合真武湯を使う。
過敏性大腸炎はよく半夏瀉心湯が使われるが、それは胃強脾弱の場合であって、寒湿の下利の真武湯とは異なる。
胃苓湯:口渇喜冷飲・小便不利・浮腫・夏バテ・寒湿の腹痛下利では一日中眠くなり胃苓湯を使うが寒がりという症状はない。
寒がり・足冷には真武湯が寒湿腹痛下痢につかえる。
腎虚の蓄膿:鼻水が塩辛くなる・後鼻漏になる・鼻がつまる人は腎虚の薬で治療するが、脾肺気虚を併発しているので
腰以下が冷える人は六君子湯合真武湯で、
腰以下が温かい人は小建中湯合六味丸。
腎虚の蓄膿は、腎虚に肺虚や脾虚をともなっているので、
六君子湯合真武湯や小建中湯合六味丸を使う。
小建中湯は、腎虚(腎陰虚・腎陽虚)・肝血虚・脾虚の3点セットに使う。
心腎陽虚すると下焦の寒水が上泛し心不全を生ずる:
治法は温陽散寒・利水消腫:方剤は
真武湯加減・炙甘草湯合真武湯・牛車腎気丸。
脱肛や子宮脱で補中益気湯が効果が無いときは、
気虚や中気下陥だけでなく腎虚も考慮して補中益気湯合真武湯とする。
内臓下垂には補中益気湯または補中益気湯合真武湯、
胃下垂には香砂六君子湯。
面色晦暗カイアン(くすんだ顔色:腎虚の症状)。
十全大補湯は疲れ易い場合に使うが、足が冷えない時に使うが、足冷があれば疲れ易い人には、真武湯が適応である。
真武湯と人参湯は共に手足が冷えるが、
人参湯は胃と臍の部分の冷えを感じ、
真武湯は腰から下が特に冷える。
真武湯は足冷と疲れ易いという条件だけで適応となる。
真武湯は冷えの強い神経性の下利に使う。
寒湿の邪に使う真武湯証に、さらにストレスや血虚があり、
疲労時悪化がある時は、当帰芍薬散である。
当帰芍薬散:肝血虚・脾虚湿滞:当帰3 白芍4 白朮4 茯苓4 沢瀉4 川芎3g。
腎虚では、便失禁や、排便や小便が周りに散ってしまうようになる(高熱の発汗後に多い)。この状態では真武湯や四逆湯を使う。
気虚の痔核脱出には補中益気湯または補中益気湯合真武湯。
腹痛:食欲不振で軟便なら脾虚であり冷えているなら人参湯である。
人参湯の代用処方は六君子湯合真武湯。
冷房時の湿気で腹痛がギリギリと絞痛で、よく下痢して体が重だるい状態の急性症状は真武湯をつかう。一般のクーラー病の体質改善には苓姜朮甘湯や五積散を使う。
真武湯は色色な病症でよく使うことがあり、足冷があって症状の処方が分からなくなったら、真武湯を使えばよい。
四逆湯は心不全や冷えの虚脱によるショック状態などに際し、強力に温め救命する。四逆散が無いので代用処方には真武湯を使う。
苓姜朮甘湯:袪湿散寒・止腰痛:茯苓6 乾姜3 白朮3 甘草2:寒湿の腰痛・クーラーの冷え症や冷えによる膀胱炎:寒湿の腹痛には真武湯を使う。
真武湯の肥満(浮腫)は、口渇がなく下半身がきわめて重だるく足冷の人である。
真武湯:腎虚水泛:腎虚の浮腫は下半身がひどくなるが、顔なども腫れ・全身のむくみ・めまい・下利・夜中の小便頻数・動悸・息切れ・手足冷だが、食欲はある。
真武湯を使うような陽虚の人は、お風呂が嫌いである。入浴して汗をかくと毛穴が開き、入浴後は寒邪が侵入し、一気に寒くなるので、発汗で疲れる人、カラスの行水のような人は、ほとんどが真武湯である。
「寒湿」の痔は、寒さで悪化し、実証なので拒按。肛門周囲に湿り気がある。寒湿をとる真武湯をつかい、血虚があれば当帰芍薬散を使い、食欲不振の者には人参湯を使う。乙字湯証の痔は肛門が湿っているので大腸湿熱を清熱化湿する。
痔で体に冷えと湿気(寒湿)がある場合は、肛門部が少しジメジメして寒いと痔が悪化する場合は、真武湯を使う。
カゼをひくと脱力感がひどくて起きられないという少陰病は本来は四逆湯を用いるが、成薬がないので少陰病に真武湯を使う。
「少陰病、清穀を下利し、裏寒外熱し、手足厥逆し、脈微にして絶えんと欲す」。「傷寒論」。
少陰病(真武湯)では地面に吸い込まれるような脱力感でただひたすら眠い。
脾虚の脱肛は気虚であるが、一年以上続いた症状は久病となり気虚と腎虚となっているので、真武湯を合方する。
補中益気湯合真武湯・六君子湯合真武湯・人参湯合真武湯。
慢性腎炎の主訴はほとんど食欲不振なので六君子湯や参苓白朮散・合真武湯をつかい、五苓散はほとんど使わない。
六君子湯合真武湯・参苓白朮散合真武湯・人参湯合真武湯・補中益気湯合真武湯。
高熱に風邪薬などで発汗後、弱った時・怠くて起きられない・だらだら汗をかく・下痢・便がもれる等は真武湯。
注意すべき点は、防風通聖散を使って風湿熱を冷まさねばならない時に、
温める作用の真武湯や人参湯を使うと一気に悪化する。
防風通聖散:疏風解表・瀉熱通便:体を冷まし乾かす作用があり(やせている陰虚には使えない)脾に関係する処方なので糖尿病に使われる:対象:汗っかき・食欲旺盛のカゼ・蓄膿症・食欲旺盛で痩せない糖尿病。
膝痛の処方:八味丸・牛車腎気丸・真武湯・六君子湯・補中益気湯・桂芍知母湯・麻杏薏甘湯・防已黄耆湯・苓姜朮甘湯・大防風湯・独活寄生湯・
苓姜朮甘湯合十全大補湯。
真武湯:咳嗽がある場合は、五味子半升・細辛一両・乾姜一両を加える。(弁少陰病脈証并治第九)。