2025/6/26~29
糖尿病の口訣集
糖尿病の原因
脾虚や痰飲・肝鬱・肝陽上亢・肝火上炎・胃熱・瘀血から陰虚・胃陰虚などが生じて糖尿病の原因となる。
要するに五臓六腑の機能がみだれて機能低下から糖尿病になるので年をとると発症する場合もある。西洋医学では糖尿病の遺伝子があるために発症するとしている。膵臓は漢方では脾胃の一部分と考え、補脾・補陰して糖尿病を治療する。
大柴胡湯(胃熱・食滞型・肝鬱・肝火上炎・口渇・口臭・便秘)
大柴胡湯合六味丸(胃熱・肝火上炎・口渇・口臭・便秘+陰虚)
大柴胡湯合八味丸(胃熱・口渇・口臭・便秘+頻尿・下半身浮腫・怠い)
大柴胡湯合四物湯(胃熱・肝火上炎・口渇・口臭・便秘+血虚)
大柴胡湯合瓊玉膏(胃熱・肝火上炎・口渇・口臭・便秘+陰虚)
大柴胡湯合地黄(胃熱・肝火上炎・口渇・口臭・便秘+陰虚)
防風通聖散(胃熱・食欲旺盛で痩せない)
防風通聖散合加味逍遙散(胃熱・食欲旺盛+肝鬱)
三黄瀉心湯(胃熱・食欲旺盛・血熱妄行・のぼせ)
麦門冬湯(胃陰虚で痩せ陰虚となる)
麦門冬湯合六君子湯(胃陰虚+脾虚)
麦門冬湯合補中益気湯(胃陰虚+脾虚でだるい)
麦門冬湯合参苓白朮散(胃陰虚+脾虚)
麦門冬湯合六味丸(胃陰虚+腎陰虚)
参苓白朮散(脾虚から陰虚となり糖尿病を発症)
参苓白朮散合真武湯(脾虚+腎陽虚)
参苓白朮散合五苓散(脾虚+痰飲:口渇・小便不利)
六君子湯(脾虚から陰虚となり糖尿病を発症)
五苓散合六君子湯(痰飲・口渇・小便不利・多汗+脾虚)
五苓散合参苓白朮散(痰飲・口渇・小便不利・多汗+脾虚)
五苓散合真武湯(痰飲・口渇・小便不利・多汗+腎陽虚)
平陳湯(痰飲から陰虚となる)
胃苓湯(痰飲から陰虚となる:口渇・小便不利・浮腫)
補中益気湯(脾虚+だるい)
加味逍遙散(肝陽上亢・肝鬱脾虚湿邪から陰虚となる)
逍遥散(肝陽上亢・肝鬱脾虚湿邪から陰虚となる)
柴胡桂枝湯(肝鬱脾虚から陰虚となる)
柴胡加竜骨牡蠣湯(肝火上炎・腎虚・だるい・不安感)
竜胆瀉肝湯(肝火上炎から陰虚となる)
竜胆瀉肝湯合大柴胡湯(肝火上炎+胃熱・口渇・口臭・便秘)
竜胆瀉肝湯合小柴胡湯(肝火上炎+肝鬱脾虚)
荊芥連翹湯(肝火上炎)
八味丸(口渇・頻尿・下半身浮腫・だるい糖尿)
六味丸(陰虚で痩せる・顴紅)
知柏地黄丸(陰虚火旺・痩せ・食少・多飲・多尿・顴紅)
小建中湯(脾虚・腎陰虚・腎陽虚・肝血虚)
甘露飲(滋陰和胃・清熱化湿:胃陰虚)
一貫煎(胃陰虚)
沙参麦門冬湯(肺燥気逆で乾咳・少痰:胃燥気逆で乾嘔・食欲不振)
拯陰理労湯(胃陰虚による重症筋無力症)
白虎加人参湯(大熱・大汗・大煩渇・多尿・脈洪大・痩せない糖尿病)
白虎加人参湯合加味逍遙散(大熱・大汗・大煩渇・多尿+肝鬱)
桃核承気湯(多食善飢・口渇・瘀血・舌瘀斑・便秘・経前イライラ)
猪苓湯(陰虚・淋証・無汗・口渇喜冷飲・小便不利)
十全大補湯合六味丸(気血両虚・腎虚+補陰)
肝火上炎:大柴胡湯・加味逍遙散・竜胆瀉肝湯・柴胡加竜骨牡蠣湯・
荊芥連翹湯・大柴胡湯合竜胆瀉肝湯・小柴胡湯合竜胆瀉肝湯。
肝火上炎:肝火の病証中に上部にあらわれた熱象。頭痛眩暈・耳聾耳鳴・眼紅痛・煩躁して怒りっぽい・睡眠不足・嘔吐・吐血・鼻血・舌黄苔・脈弦数:更年期障害など:竜胆瀉肝湯など。
竜胆瀉肝湯:疏肝解鬱・肝火上炎を瀉火・利湿・補血:竜胆草1.5 黄芩3 山梔子1.5 木通5 車前子3 沢瀉3 当帰5 地黄5 甘草1.5:肝火上炎の耳鳴りや難聴・鼻衄・淋証・陰部のしこり。
木通(通草):心火による心不全や浮腫に用いる:九竅や血脈や関節を通利し人をして痛みを忘れる。
車前子しゃぜんし:オオバコ科オオバコの成熟種子:利水・通淋・止瀉・明目・袪痰止咳:利尿薬・咳止め。
食欲旺盛で肝鬱で痩せない糖尿病には防風通聖散合加味逍遙散・大柴胡湯とする。
糖尿病の人はせっかちな人が多く、食事が速く、せっかちで早飯の人は胃腸に負担をかけて糖尿病になりやすい。
糖尿病の原因
脾虚や痰飲・肝鬱・肝陽上亢・肝火上炎・胃熱・瘀血から陰虚・胃陰虚などが生じて糖尿病の原因となる。
脾虚や痰飲:参苓白朮散・六君子湯・五苓散合参苓白朮散・五苓散合六君子湯・平陳湯・胃苓湯・補中益気湯
肝鬱・肝陽上亢:加味逍遙散・逍遥散・柴胡桂枝湯・柴胡加竜骨牡蠣湯
肝火上炎・胃熱:大柴胡湯・加味逍遙散・竜胆瀉肝湯・柴胡加竜骨牡蠣湯・荊芥連翹湯・大柴胡湯合竜胆瀉肝湯・小柴胡湯合竜胆瀉肝湯
胃熱から陰虚:大柴胡湯合六味丸・大柴胡湯合四物湯・知柏地黄丸
瘀血:多食善飢で瘀血の狂症で口渇で痩せない糖尿病に桃核承気湯。
胃陰虚:痩せている:麦門冬湯・麦門冬湯合六味丸・小建中湯・甘露飲・一貫煎・沙参麦門冬湯・拯陰理労湯。
胃陰虚:脾胃の熱が盛んになると胃陰を消耗し易い。胃熱・胃火の熾盛、脾胃の湿熱、熱性病で熱が盛んなため津液が傷られ胃の陰液が消耗されて生ずる。唇燥口乾、水をよく飲む・飲むとすぐ吐く。食べられない、乾嘔呃逆あくぎゃく・息切れ・倦怠感・舌紅・苔少・脈細数・慢性胃炎・機能性デイスペプシア。
旋覆花代赭石湯・旋覆代赭湯:傷寒論:降逆化痰・益気和胃:旋覆花2 代赭石3 法半夏5 生姜4 炙甘草2 大棗3:痰飲による胃気上逆の症状:上腹部のつかえと苦悶感。痰湿による肺気逆:機能性デイスペプシア。
旋覆花センプクカ:上逆した肝気を正常にめぐらす:キク科旋覆花の頭状花序を包煎(全草は金沸草きんふつそう):苦辛微温:肺脾胃大腸経:止嘔逆・軟堅痰:制吐・袪痰作用。
呃逆 しゃっくり からえずき 吃逆きつぎゃくに同じ。
口乾・多食善飢(食少)・陰虚で痩せる糖尿病に、
麦門冬湯・沙参麦門冬湯。
麦門冬湯:滋陰益気・補益肺胃・降気(胃陰虚・肺陰虚に適応):
麦門冬10 人参2 製半夏5 炙甘草2 粳米こうべい5 大棗3g:
口乾の吃逆に一服で効く:消渇病で多食善飢だが体重減少がある陰虚につかう。
粳米こうべい:甘平:脾胃経:うるち米(玄米):補中益気、健脾和胃、生津除煩渇、止瀉、長肌肉・筋骨:硬い米:ねばりけがなくかたい米の意。
沙参麦門冬湯:肺胃陰虚:乾咳・少痰・乾嘔・食欲不振・舌紅・糖尿病。
甘露飲:滋陰和胃・清熱化湿:胃陰虚・湿熱:慢性歯周炎・歯槽膿漏・口内炎・咽喉炎・慢性胃炎:生地黄 熟地黄 麦門冬 天門冬 枳殻 枇杷葉 石斛せきこく 黄芩 茵蔯蒿 炙甘草。
天門冬2g:ユリ科クサスギカズラの塊状根:甘・苦・大寒:
滋陰潤燥・清熱化痰・肺陰虚の虚熱の咳嗽。
石斛せきこく:ラン科石斛の茎:甘微寒:肺胃腎経:
生津益胃・滋陰潤肺・補陰:胃陰と肺陰を滋養:養陰生津薬。
拯陰理労湯じょういんりろうとう:明・医宗必読:
牡丹皮6 当帰身9 人参6 五味子5 麦門冬9 橘紅5 炙甘草5
薏苡仁9 蓮子9 白芍9 生地黄9 大棗3枚:
胃陰虚の重症筋無力症に使う。
拯じょう:スクう 引き上げてたすける。
理:璞(あらたま)を磨いて美しい模様を出すことを意味する。 そこから「ととのえる」「おさめる」、あるいは「分ける」「すじ目をつける」といった意味が派生する。
牡丹皮2~3g:牡丹の根の皮:苦辛微寒:清熱涼血・活血袪瘀・
清肝瀉火:清熱袪瘀薬:冷やし瘀血を去る。
蓮肉レンニク・蓮子:清心益腎・健脾止瀉・益腎固渋・収斂・鎮静・軽度の滋養・清心火・清熱・心腎不交(黄連阿膠湯)
糖尿病の虚労病:胃腸の働きが悪い胃の陰虚(麦門冬湯)で体重減少があり(陰虚)、脾気虚には六君子湯・補中益気湯・参苓白朮散を合方する。
糖尿病:胃の陰虚で体重減少
麦門冬湯合六君子湯(胃陰虚+脾虚痰飲)
麦門冬湯合補中益気湯(胃陰虚+脾虚だるい)
麦門冬湯合参苓白朮散(胃陰虚+脾虚・便溏)
五苓散:腎炎、ネフローゼ、膀胱炎、腎盂炎、偏頭痛、急性胃腸炎、
糖尿病などに用いるが脾虚には参苓白朮散・六君子湯、腎虚には真武湯などを合方する:腎病に五苓散だけでは補脾・補腎がないので悪化する。
五苓散合参苓白朮散(痰飲+脾虚)
五苓散合六君子湯(痰飲+脾虚)
五苓散合真武湯(痰飲+腎虚)
参苓白朮散合真武湯(脾虚で腎虚)
消渇病に五苓散:口渇喜冷飲・小便不利・多汗(水逆)の三大特徴がある。
五苓散を糖尿病に用いるなら、口渇・小便不利・自汗・(水逆)がなければならない。
口渇・多汗・小便不利は、小便のかわりに汗がでると考え、
糖尿病に五苓散(自汗)の適応を考える。
胃熱:よくみられる裏熱の一種・熱邪が裏に入ったり・辛辣な物や味の濃い物の多食による胃障害や肝火犯胃などで生じ「実熱」が多い。
胃炎・胃十二指腸潰瘍・糖尿病・歯齦炎:胃陰虚の「虚熱」とは別。
胃熱(大柴胡湯・防風通聖散・三黄瀉心湯・黄連解毒湯)があると、咽が乾き、食欲旺盛となり、口臭が出てくる。甘いものは不適で、苦い物で胃熱を冷ますとのぼせや咽の渇きが治まり、糖尿病の血糖値もさがる。
胃熱の処方:大柴胡湯(心下痞硬)・防風通聖散・黄連解毒湯・三黄瀉心湯・半夏瀉心湯(心下痞)・調胃承気湯・大承気湯・小承気湯・温胆湯・涼膈散・竹筎・大黄・センブリ。
大柴胡湯は、胃実熱のため心下痞硬・食欲旺盛・イライラ・のぼせの糖尿病は、食毒熱滞留なので食欲不振の場合もある。長期使用では陰虚を補う四物湯や六味丸を少量加える。大柴胡湯合四物湯、大柴胡湯合六味丸。
やせない糖尿病に、胃熱があって食欲があり、心下痞硬・口臭・口渇・便秘なら大柴胡湯だが、糖尿病は陰虚の場合が多いので長期連用は注意:大柴胡湯は冷やし乾かす作用があるため、長期使用には少量の六味丸や四物湯を合方。
心下痞硬・食欲旺盛・イライラ・のぼせ・口臭・口渇・便秘で痩せない糖尿病に大柴胡湯。
括楼根:清熱潤燥・排膿消腫(切れにくい痰の肺化膿症・肺炎)・
生津止渇(痰切れを良くする・糖尿の口の乾きや陰虚体質を改善する):玉泉丸。
玉泉丸:雑病源流犀燭ざつびょうげんりゅうさいしょく:
天花粉45 葛根45 麦門冬30 人参30 茯苓30 烏梅30 甘草30 生炙黄耆15gを粉末として内服:潤し冷やす糖尿病の特効薬。
天花粉・花粉・括楼根:シナカラスウリの塊根:甘酸寒:肺胃経:
清熱潤燥・排膿消腫(切れにくい痰の肺化膿症・肺炎)・生津止渇・抗腫瘍作用・糖尿病の胃熱による傷陰に対して寒凉で滋潤作用を用いる。
葛根は、表邪を解除し、津液を上昇させて筋脈を滋養し、項背(太陽膀胱経)の拘緊を緩める:葛根は辛涼発表薬であるので温病にもつかえる:このため本来葛根湯は辛温解表薬だが温病うんびょうにもつかえる。
温病:悪風がなく悪熱おねつで熱に苦しみ、強い咽痛、口渇、舌先の赤みと舌の乾燥が特徴:銀翹散・麻杏甘石湯・桑菊飲・桑杏湯などを使う。
糖尿病患者で、腰や膝が温かく、顴骨がかなり紅色(顴紅)な場合は:六味丸や知柏地黄丸を使う。
多食善飢・口渇・舌瘀斑・便秘気味・経前イライラで痩せない糖尿病に、桃核承気湯。
極端に太ったり痩せたりするのは、瘀血の存在と同時に心熱の存在がある「狂症」です。時々発作的に食べ拒食症と過食症が同時に混在する原因は瘀血なので、瘀血の薬桃核承気湯で治療する。
桃核承気湯:清熱瀉下・活血逐瘀・瘀血と熱状(心熱)で狂状:
調胃承気湯+桃仁・桂枝:桃仁5 桂枝4 大黄3 甘草2 芒硝2:瘀血と熱状で狂状を現す時に適応:生理時の盗癖・拒食症など。
狂症には抵当丸。
抵当丸ていとうがん:傷寒論:破血逐瘀:大黄2 虻虫ぼうちゅう0.3 水蛭すいてつ0.3(ヒル) 桃仁0.3gの粉末を蜂蜜で丸とし
1日1回1gずつ内服:狂症に使う:代用処方桃核承気湯合水蛭すいてつ:栃本天海堂に活流片(水蛭ヒルの錠剤)がある。
大熱・大汗・大煩渇・多尿で、痩せない糖尿病に白虎加人参湯:
多尿で口渇時に白虎加人参湯は良く効く。
白虎加人参湯・石膏知母加人参湯:清熱瀉火・生津止渇・補気:気分熱盛(陽明病経証):生石膏15 知母5 生甘草2 粳米8 人参3:
日射病・熱射病:熱感・口渇・多汗・多尿・痩せない糖尿病・無力感。
糖尿病で多食善飢で体重減少がない人で、
イライラすると大食いになる人は大柴胡湯である。
大柴胡湯:肝火上炎・肝気鬱結・胃実熱・心下痞硬・降逆に適応する:口渇・口臭・便秘:柴胡6 黄芩3 白芍3 半夏4 生姜4 大棗3 枳実2 大黄1g(心下痞硬:上腹部の脹り・苦満)。
小柴胡湯:肝鬱胆熱・脾虚・嘔気を降逆:柴胡剤の七症:
柴胡7、黄芩3、半夏5、生姜4、人参3、大棗3、甘草2。
逍遙散:肝気鬱結・血虚・脾虚・湿邪:衝任不調:人参と大棗は無い。柴胡3 白芍3 当帰2 白朮3 茯苓3 生姜3 炙甘草2 薄荷1g。
柴胡桂枝湯:柴胡5 黄芩1 芍薬1 半夏4 人参1 大棗2 生姜1 甘草1.5 桂枝2.5g。
麦門冬湯:滋陰益気・補益肺胃(胃陰虚に適応)・降気:
麦門冬10 人参2 製半夏5 炙甘草2 粳米5 大棗3:
口乾のシャックリに一服で効く:消渇病で多食善飢だが体重減少がある陰虚の糖尿病に適応する。酒飲みの胃熱のシャックリは黄連解毒湯。
胃陰虚:脾胃の熱が盛んになると胃陰を消耗し易い。胃火の熾盛、脾胃の湿熱、熱性病で熱が盛んなため津液が傷られ胃の陰液が消耗されて生ずる。唇燥口乾、水をよく飲む・飲むとすぐ吐く。食べられない:麦門冬湯。
糖尿病の虚労病:脾虚で食欲がなくて、「小便が近いのは腎虚」で多尿には、脾気虚の薬(六君子湯・補中益気湯・参苓白朮散)に腎虚の薬(真武湯・八味丸・六味丸)を合方する。
六君子湯合真武湯
補中益気湯合真武湯
参苓白朮散合真武湯
食欲がない脾虚の糖尿病の場合、「小便が近くなる」のは腎虚なので脾虚の処方に真武湯を合方する。腎虚であっても、脾虚に八味丸や六味丸では悪化する。六君子湯合真武湯、補中益気湯合真武湯。
糖尿病の虚労病:1. 胃腸の働きが悪い胃の陰虚で体重減少があり脾気虚がある:六君子湯・補中益気湯・参苓白朮散:2. 食欲がなくて小便が近い腎虚で多尿には脾気虚の薬に腎虚の薬を合方する。
舌に紫暗色の瘀点のある人・便秘気味で、生理前はイライラが強くなり狂のごとくなる人の多食善飢の糖尿病には桃核承気湯。狂人には抵当丸。
イライラする糖尿病患者には加味逍遙散を程度に応じて少量合方する。防風通聖散合加味逍遙散、白虎加人参湯合加味逍遙散など。
体重減少の陰虚・口渇・口臭・便秘の糖尿病:大柴胡湯合六味丸。
冷え症・夜間多尿・口渇の陰陽両虚の糖尿病:大柴胡湯合八味丸。
口渇・小便不利で浮腫がある糖尿病は胃苓湯(平胃散+五苓散)を使う。
陰虚・淋証・無汗・口渇喜冷飲・小便不利の糖尿病に猪苓湯。
猪苓湯:小便不利し或は淋瀝し、渇して水を飲まんと欲する者を治す。
猪苓湯は湿熱であるので、人によっては出血(血尿・血淋)する場合に用いる。
猪苓湯:猪苓3 茯苓3 沢瀉3 滑石3 阿膠3g。
猪苓湯:清熱利水・滋陰止血・滋陰清熱利水止血:無汗・口渇喜冷飲・小便不利・淋証・無汗の口渇喜冷飲・小便不利の糖尿病:
猪苓3 茯苓3 沢瀉3 滑石3 阿膠3:陰虚停水・水熱互結。
滑石:含水ケイ酸マグネシウム・石灰・粘土:甘寒:利水滲湿・清熱・小便赤。滑石3~5g,8~10g。
沙参麦門冬湯:温病条辨:肺胃陰虚・生津潤燥:沙参3 玉竹2 生甘草1 桑葉1.5 麦門冬3 生扁豆1.5 天花粉1.5:微熱・平熱・口渇・咽燥・乾咳・少痰・乾嘔・食欲不振・舌紅で乾燥・少苔・脈細やや数。
沙参麦門冬湯(肺燥気逆で乾咳・少痰:胃燥気逆で乾嘔・食欲不振)
脾虚ではなく、口渇・頻尿・下半身浮腫でだるい糖尿病に、八味丸。
八味丸:温補腎陽・補陰陽:熟地黄・山薬・山茱萸・沢瀉・茯苓・牡丹皮・桂枝・炮附子:八味丸は陰陽両虚に使うので陰虚の糖尿病の口渇や小便頻数も治す。下半身だけの浮腫の糖尿病は八味丸。
冷え症・夜間多尿・口渇・口臭・便秘の陰陽両虚の糖尿病:大柴胡湯合八味丸。
食欲がない脾虚の糖尿病の場合、「小便が近くなる」のは腎虚なので脾虚の処方に真武湯を合方する。腎虚であっても、脾虚に八味丸や六味丸では悪化する。六君子湯合真武湯、補中益気湯合真武湯。
健啖家の食滞の中年の糖尿病に大柴胡湯合六味丸・大柴胡湯合八味丸。
大柴胡湯合六味丸・大柴胡湯合八味丸:糖尿病
(健啖家の食滞型・慢性に移行した耳鳴り・難聴・耳だれ)
糖尿病では、疲れをとるために十全大補湯を使うと、気血両虚は補っても、体を潤すための陰虚を補っていないので(陰虚には六味丸などを併用する)、血糖値は上がってしまう。
イライラする糖尿病患者には加味逍遙散を程度に応じて少量合方する。防風通聖散合加味逍遙散、白虎加人参湯合加味逍遙散など。
白虎加人参湯:清熱瀉火・生津止渇・補気:気分熱盛(陽明病経証):生石膏15 知母5 生甘草2 粳米8 人参3:日射病・熱射病:熱感・口渇・多汗・多尿・痩せない糖尿病・無力感。
冷え症・夜間多尿・口渇の陰陽両虚の糖尿病:大柴胡湯合八味丸。
知柏地黄丸:滋補肝腎・清熱瀉火:陰虚火旺:知母 黄柏 地黄 山薬 山茱萸 沢瀉 茯苓 牡丹皮:陰虚火旺の虚熱証:口渇(虚熱)喜冷飲・多尿(腎虚)で陰虚のため体重減少が顕著な糖尿病、酒熱を冷ます。
沙参麦門冬湯:熱邪が消退して「肺胃の陰虚」で津液消耗が残った状態である:「肺燥気逆」による乾咳・少痰。「胃燥気逆」では、乾嘔・食欲不振・糖尿病、陰虚内熱では脈やや数・舌紅。
体重減少(陰虚)が顕著な人の、口渇の糖尿病には、陰虚火旺の知柏地黄丸を使い、潤して冷ますことで腎陰虚火旺を治す。
知柏地黄丸:滋補肝腎・清熱瀉火:知母 黄柏 地黄 山薬 山茱萸 沢瀉 茯苓 牡丹皮:陰虚火旺の虚熱証に適用する:食少・多飲・多尿の糖尿病に適応。
279.糖尿病からくる腰痛、房事過多による腰痛にも八味丸は良く効く。
胃熱によって生じた肺熱には天花粉が良く効く。(糖尿病など)
多食善飢で体重減少の消渇には・・・
胃の陰虚の麦門冬湯や沙参麦門冬湯・一貫煎。
一貫煎:柳州医話:滋養肝腎・疏肝理気:肝腎陰虚・肝気停滞化熱:
沙参3 麦門冬3 当帰3 生地黄10 枸杞子4 川楝子2:
肝腎陰虚で肝腎の精血が不足したために肝気の疏泄が失調した病態。
川楝子せんれんし・金鈴子きんれいし・苦楝子くれんし:センダン科トウセンダンの成熟果実:苦寒:肝・心包・小腸・膀胱経:理気止痛・殺虫:アニサキスに:1..5~4g:軟便を来すので多量に使用しない。
腎陽虚では八味丸で口渇喜冷飲・小便不利又は多尿で下半身だけに浮腫がある場合の糖尿病につかう。
葛根湯の葛は咽の渇きを止める作用があり、葛根湯で糖尿病を治した人がいる。葛根の量を増やせばそれだけで糖尿病が治るという人がいる。
玉泉丸:雑病源流犀燭:天花粉45 葛根45 麦門冬30 人参30 茯苓30 烏梅30 甘草30 生炙黄耆15gを粉末として内服:糖尿病の特効薬。
甘露飲は、歯周病の原因であるドライマウスを補陰して改善し、歯周病菌を抗菌し、歯茎の病気の腫れや痩せ・出血を改善するほか、糖尿病などの病気にも期待される:生地黄 熟地黄 麦門冬 天門冬 枳殻 枇杷葉 石斛 黄芩 茵蔯蒿 炙甘草。
糖尿病:大柴胡湯加地黄、大柴胡湯合四物湯、大柴胡湯合瓊玉膏けいぎょくこう。
瓊玉膏:生地黄の搾汁32.0g・茯苓末8.0g・ニンジン末2.8g・枸杞子末0.9g・沈香末0.1g・蜂蜜38.5g。製品有り。
生地黄しょうじおう:清熱涼血・生津:冷ます作用。熟地黄は補血で冷ます作用は無い。
枸杞子クコシ:ナス科クコの成熟果実:甘平:肝腎経:滋補肝腎・生精血・清肝火(肝鬱化火を冷ます)・明目:肝庇護作用・腎虚・眼科に杞菊地黄丸:2~6g。
沈香じんこう・ぢんこう:ジンチョウゲ科白木香(沈香)の黒褐色の樹脂を含む木材を乾燥加工したもの:辛苦微温:脾胃腎経:降気和中・抗瘧平喘・温腎補陽・散寒:気虚下陥や陰虚火旺には禁忌。