軟便・下痢体質は、リウマチになりやすい
10月1日
00様 こんにちは (有)文隣堂あつみ薬局 渥美光廣です。
関節の近くがブヨブヨしているのは、胃腸が弱いために生じた痰飲のためです。
痰飲とは、体内の輸化されない過剰な水液が停留して発生する疾病。また、とりすぎた水分や食物が腸胃に停留して発する疾病。
胃内停水で胃がポチャポチャ鳴ったり、飲食減少、身体沈重、頭暈目眩、腸鳴便溏(軟便・下痢)、心悸短気や悪心煩などの、どれかが生じます。
軟便・下痢になるのは、胃腸の力が低下気味で、消化不良となっているので血虚(漢方的な栄養失調)になりやすい状態です。
肝の昂ぶりによって筋が拘縮している部分に、流れが滞り、痰飲によるむくみが生じやすく、筋にそって累々とこぶを生じる場合もあります。
特に背骨にそってできるものは神経を圧迫するので手術で取り除く人もいます。漢方でよくなるのですが。
熱を持つのは、その部分の筋の拘縮が強まり、圧縮される(概念として)熱を生じるからです。
血液の流れが悪くなり、その後 血流が回復すると、しもやけの原理で炎症が生じて熱をもつのです。
しこりが成長したり小さくなるのは、肝の昂ぶりによる筋の拘縮が強まったり緩んだりするためです。
心の安定やゆったりした気分がそれを左右します。
心が忙しいとしこりは悪化します。
季節の変わり目はストレスの季節です。春と秋は気温の日内変動が大きくストレスを生じます。変化はストレスを生ずるのです。
人間の体は、環境の変化には案外弱いものです。
一日の内で温度差が10度以上あるときは、脳卒中や心筋梗塞が増えるというデータがあります。
また、血虚があると潤いが不足し、秋風の乾燥に影響されやすくなります。
喘息がある方は秋風で悪化します。
肺の潤いが失われる肺燥となるからです。
肺と皮膚は表裏の関係にあるので、秋風が吹いて肌がかさついてきたら肺燥となり喘息患者は悪化しやすいのです。
悲しみは肺を傷ると漢方では言います。
肺がんが増えているのは世の中に悲しみが増えているのでしょう。
軽い運動で肺気を全身に行らすことは、体調をよくして悲しみを和らげます。
じっとしていると悲しみは深まるのです。うつ病の方には散歩をお奨めします。
急に、朝晩寒くなってきたので、寒さに侵されると、怠くなりとても眠くなります。胃腸が弱くて湿気・痰飲をためている方は、寒さが侵入して寒湿になるとだるくて眠くなります。寒湿の腰痛には苓姜朮甘湯をつかいます。
胃腸が冷えて脾陽虚となると、下痢になりやすいだけでなく、眠く怠くなります。
脾陽虚(脾失健運)になると、疲労感・無力感・舌質淡・顔色が淡白・元気が無い・腹痛は喜温や喜按・不消化下利・脈沈となるので、治療は温陽助運し、方剤は理中丸(人参湯)・附子理中丸・安中散・呉茱萸湯(胃寒で胃気上逆)。
軽い運動で肺気を巡らし脈拍と体温を少し上げる毎日の運動が効果的です。
運動する前は、空腹を避け、少し栄養(糖分)と水分をとって歩きます。
私は、午後4時頃の少し空腹時にジョギングするとヘロヘロになります。
そのため、軽く栄養と水分をとってから走るようにしています。
胃がもたれないように少し栄養をとり軽く運動すると胃腸が疲れず、胃腸が強くなるので血虚が解消されてきます。
体を温める力がついてきます。
筋肉がつくと体は温かくなるのです。
寝違えも元気が補われ、寒邪に強くなると生じなくなります。
皮膚を強くするには肺を強くして防衛力をつけることです。昔は乾布摩擦や冷水摩擦が推奨されましたが、スイミングが効果的です。疲れすぎると逆効果です。
また、漢方の病理では、肺は胃腸の子供であり、胃腸が肺を養っているので、胃腸を丈夫にすると肺が丈夫になり、喘息も寛解します。
重要な点は、軟便体質を治すと疲れにくくなり、疲労のストレスが軽くなりリウマチが完治しやすくなります。
しかし、胃腸の状態は肝の昂ぶりと密接な関係があります。
結局はリウマチ気質を和らげることで胃腸が丈夫になり軟便体質が改善するのですが、時間がかり、難しいことです。毎日50分のマラソンやジョギングで胃腸はとても丈夫になり疲れにくくなります。お酒もとても強くなります。
(有)文隣堂あつみ薬局 渥美光廣