PSM:月経前症候群(乳房のはり、頭痛、イライラ、怒りっぽい、気分変調)には、漢方薬がよく効き、根本療法となる。
脹痛:頭痛・胸痛・胸脇脹痛(胸脇苦満)・胃脹痛・腹脹痛・乳房脹痛は、ストレスから気のめぐりが悪くなる気滞によって生ずる。
乳脹痛は、乳房には肝の経絡が通っているので、ストレスがあると肝気が鬱して気滞が生じ、経前に乳脹痛が生じるが、生理が来ると痛みは緩和する。生理の出血は、ストレス発散作用があるためである。
強い乳痛を長く患っていると、気滞から塊が生じて腫瘍ができることがあり、ストレス満載の働き盛りの女性の乳癌の原因である。
脹痛は、ストレスによって生ずる肝鬱気滞は、肝臓と関係があり、逍遥散・加味逍遙散・柴胡桂枝湯・半夏厚朴湯を脹痛に使う。
肝鬱気滞にはストレスをとる処方を使うが、腹脹痛や生理前の乳房脹痛・頭脹痛には、逍遥散・加味逍遙散・柴胡桂枝湯を使う。
脹って痛む痛みは、半夏厚朴湯もよく効く。
神経症では、咽喉中に異物感を覚えることがあり、始終咳払いをする。喉に焼肉が張り付いた症状で飲めども下らずの、咽中炙臠インチュウシャレン状態である。
一般には半夏厚朴湯が適応するが苓桂朮甘湯・加味逍遙散の有効な場合もある。
ストレスで生ずる肝気鬱結による気滞による「ため息」は、柴胡桂枝湯・逍遥散・加味逍遙散・抑肝散・半夏厚朴湯・柴胡加竜骨牡蠣湯の適応である。
ため息をつくと、ストレスによる気の滞りが一時的に緩和されるが、何度も繰り返すので本人は内心苦しんでいる。
ゲップも放屁もストレス発散となる。
緊張する会議中につぎからつぎにゲップが出て困る中年男性が多い。責任が重い年代なのだろう。