2024/12/29
陽虚の解説
陽虚の場合:両足の浮腫・泥状~水様便、尿がうすく量多、手足の冷えがある。
陽虚で発汗するショック状態の危急の場合には、附子でなければ汗は止められない(四逆湯:附子1、乾姜2、炙甘草3。参附湯:人参10g、加工附子4g)。
陽虚の四肢強直:陽虚の四肢の筋肉や関節の強直は、慢性病の消耗により陽気が外泄し、筋脈が温煦オンクされないために生じる:麻黄附子細辛湯など。
麻黄附子細辛湯:温経散寒法で表裏双解する:麻黄4 附子1 細辛1:肩や肘の屈曲・関節痛に使う:風寒+陽虚に適応。冷えて活動エネルギーがない状態で手足の冷えと倦怠感があるカゼの初期に使いる。
陽虚では、面色不華で顔色が悪い・面色蒼白、或は黒っぽい顔色ですすけた顔色である。舌質は血色がなく(舌淡)、舌苔が白い(苔白)。これは疑いもなく陽虚のあらわれである。
陽虚の症状は、冷え症で寒がり(畏寒)、手足冷、夜間排尿(牛車腎気丸)、起床時に顔がむくむ(痰飲も顔がむくむ:平陳湯)、小便は無色透明、胸を縮こませた格好で寒さを嫌う。
牛車腎気丸:八味丸加牛膝・車前子:温補腎陽・補陰陽・下半身の浮腫・乏尿:牛膝は袪瘀止痛・活血通経・補益肝腎・薬を下行させる引経薬:車前子は利水・通淋・止瀉・明目・袪痰止咳・利尿剤・咳止め。
陽虚は体を温める力が不足した状態です(人参湯・八味丸・真武湯・小建中湯・大建中湯・四逆湯・参附湯・当帰四逆加呉茱萸生姜湯・呉茱萸湯・安中散)。
陽虚:四肢強直・面白・手足冷・陽虚がひどいショックで低体温症(四逆湯)では、意識混濁・寡黙・人を識別できない・ときに四肢がピクピクひきつる・大小便の失禁・舌質淡・舌苔薄白で潤・脈沈細で渋結。
少陰病は、概括して言うと、陰陽偏衰の病変に属しているが、陽虚の証候が主となっている。
小建中湯:腎虚の腰痛で、食欲がなければ、陰虚でも陽虚でも小建中湯。
陽虚では体が冷えている人に小建中湯を使える。
陰虚では咽が乾き、手の平、足の平の、いわゆる陰の部分がほてる状態に小建中湯は適応する。
小建中湯:桂枝4 芍薬6 大棗4 生姜4 甘草2 膠飴20:老人や子供に多い便秘で、「疲れて(陰虚)・咽が渇いて(陰虚)・お腹が痛い(脾虚肝乗」の便秘に用いる。