2025/3/26
疎経活血湯の口訣集
疎経活血湯・万病回春:龔廷賢:袪風湿・補血・活血化瘀:四物湯 + 蒼朮 茯苓
桃仁 牛膝 防已 威霊仙 羗活 防風 白芷 竜胆草 陳皮 生姜甘草。
疎経活血湯:痛風や腰痛や膝痛の刺痛で夜間悪化に。
寒湿・瘀血による尿量減少・下肢のむくみが顕著な時は、
疎経活血湯に牛車腎気丸を合方する。
疎経活血湯合牛車腎気丸・疎経活血湯合独活寄生湯。
独活寄生湯は、補肝腎・強筋骨・袪湿に党参と細辛で補脾補陽していて
疎経活血湯よりも補肝腎薬や補虚の薬が多い。
疎経活血湯は、風湿・瘀血などの実邪を袪邪する生薬が多く、
補脾は独活寄生湯より弱い。
独活寄生湯:千金方:袪風湿・散寒・補気血・益肝腎・活血止痛:
独活2 防風2 桑寄生4 秦艽3 杜仲3 当帰3 白芍4 川芎2 熟地黄5
牛膝3 茯苓3 党参3 細辛1 肉桂0.5(沖服)炙甘草1g。
当帰3 白芍4 川芎2 熟地黄5は四物湯。
疎経活血湯は、風湿などの実邪を袪邪する生薬が多く補脾は独活寄生湯より弱い。
独活寄生湯合疎経活血湯:痛みが夜間に悪化する血瘀がある時。
出産後や婦人の更年期の下肢痛、出産後の疼痛などには、気血両虚を補いながら
瘀血をとる薬の芎帰調血飲第一加減を疎経活血湯に合方してもよい:
疎経活血湯合芎帰調血飲第一加減。
慢性の腰痛・腰膝酸軟・脚弱冷え:
疎経活血湯合八味丸、疎経活血湯合独活寄生湯。
疎経活血湯には芍薬甘草湯が入っていて筋肉の引き攣れるような痛みをとりますが、
その痛みが強い場合はさらに芍薬甘草湯を合方してもよい:
疎経活血湯合芍薬甘草湯。
ギックリ腰の場合は急性の、気滞・血瘀ですので、
疎経活血湯に治打撲一方や桂枝茯苓丸・血府逐瘀湯の合方がよい:
疎経活血湯合治打撲一方
疎経活血湯合桂枝茯苓丸
疎経活血湯合血府逐瘀湯。
治打撲一方:香川家:川骨5センコツ 樸樕3ボクソク 川芎3 桂枝2 丁香1 大黄1 甘草2:
活血化瘀・消腫・通陽:打撲・捻挫の腫脹や疼痛:ツムラに製品有り。
桂枝茯苓丸:活血化瘀:桂枝4、茯苓4、桃仁4、赤芍4、牡丹皮4。
肝血虚:
視力低下や目渋や目の疲れや夜盲(滋腎明目湯・滋腎明目湯合補中益気湯)
頭暈・めまい・耳鳴や耳聾(滋腎通耳湯・滋腎通耳湯合六神丸)
皮膚乾燥や爪甲の色淡で薄いや不眠や多夢(帰脾湯)
筋肉の痙攣や四肢のしびれ(疎経活血湯・疎経活血湯合芍薬甘草湯)。
万病回春の有名処方:疎経活血湯・二朮湯・通導散・芎帰調血飲・
芎帰調血飲第一加減・清上防風湯・啓脾湯・五虎湯・洗肝明目湯・
滋腎明目湯・滋腎通耳湯・分消湯など万病回春は必読書である。
疎経活血湯:全身の関節痛・しびれ。「昼軽く夜重きはこれ血虚なり」:
痰には天南星・半夏を加う。
上腕(臂ヒ)痛むは桂枝を加う。
下半身痛には木瓜・木通・塩水炒黄柏・薏苡仁・牛膝。
天南星・胆南星・製南星・南星:熄風解痙・化痰:天南星を豚の胆汁で煮て修治した胆南星、あるいは生姜とともに煎じて毒性を緩和した製南星。
腰痛とともに下肢の冷えがある場合は、苓姜朮甘湯は疎経活血湯に内包されていますが、
さらに苓姜朮甘湯を合方する:疎経活血湯合苓姜朮甘湯。
内傷の血瘀証の主症状は、関節痛、刺痛、チクチクする刺痛、固定痛、少腹痛(桂枝茯苓丸)しびれ、クモ状血管腫、夜間悪化、舌紫・舌黒紫、舌青紫色で代表方剤は桂枝茯苓丸・疎経活血湯・血府逐瘀湯。
疎経活血湯は、腰から大腿部に痛みが走る症状に適応するが坐骨神経痛にもっともよく使う。
疎経活血湯:袪風湿・補血・活血化瘀:
四物湯 + 蒼朮 茯苓 桃仁 牛膝 防已 威霊仙 羗活 防風 白芷 竜胆草 陳皮 生姜 甘草。
袪風湿薬の威霊仙:キンポウゲ科シナボタンヅルの根・枝・茎:辛温:膀胱経:袪風湿・通絡止痛・消痰逐飲:魚骨が咽に刺さった時に酢と砂糖で水煎しゆっくり飲む。
羗活きょうかつ:セリ科羗活の根や根茎:辛苦温:散寒燥湿・解表・袪風湿・止痛;羗活は風邪薬によく配合される:荊防敗毒散・蠲痺湯・大防風湯。
白芷びゃくし:ヨロイグサの根:袪風解表・止痛・消腫排膿・燥湿止帯:
辛温:散寒解表(カゼ薬)・袪風止痛(頭痛薬)・消腫排膿・燥湿止帯おりものに適応、激しい燥性(乾かす作用)。
上焦部の痛みである寝違え(落枕)は急性病で、風寒邪+血瘀です。
疎経活血湯に桂枝加朮附湯あるいは桂枝湯、激痛の場合は葛根湯や独活葛根湯(風寒湿邪)を合方する。
疎経活血湯合桂枝加朮附湯
疎経活血湯合桂枝湯
疎経活血湯合葛根湯
疎経活血湯合独活葛根湯。
湿邪をとる薬(麻杏薏甘湯・平胃散・半夏厚朴湯・苓桂朮甘湯・真武湯・
桂枝加朮附湯・防已黄耆湯など)。
桂枝加朮附湯:調和栄衛・散寒袪湿・止痙・解表:桂枝湯+蒼朮4 附子1:営衛を調和し、寒湿邪を解散する。
慢性の食欲不振と下利は桂枝加朮附湯合補中益気湯。
落枕(寝違え)に桂枝加朮附湯合疎経活血湯(風寒湿に瘀血)。
風寒湿と血虚血瘀の病理で上肢の関節の肩・肘・手首・指の痛みや上肢関節の屈伸困難・上肢麻木・上肢沈重感がある時は、疎経活血湯に桂枝加朮附湯や苓桂朮甘湯を合方します。
疎経活血湯合桂枝加朮附湯
疎経活血湯合苓桂朮甘湯。
出産後や婦人の更年期の下肢痛に。出産後はすべての骨髄が空虚になり易く気・血・精が虧損します。婦人は血虚・血瘀が多く、血瘀と気血両虚ならば疎経活血湯に十全大補湯を合方します。
疎経活血湯合十全大補湯。
夜間の痛みがひどい場合は重症の血瘀です。疎経活血湯に血府逐瘀湯や冠元清血飲(冠心二号方)・折衝飲・補陽還五湯など瘀血の薬をさらに合方する。
疎経活血湯合血府逐瘀湯
疎経活血湯合冠心二号方
疎経活血湯合折衝飲
疎経活血湯合補陽還五湯
疎経活血湯合苓姜朮甘湯(寒湿・冷えの場合)。
疎経活血湯の痛み方は、刺痛あるいはひきつれる痛みやしびれで、天気が悪いとき(陰天時悪化)、夜間、疲労時、飲酒後に悪化。
陰天時悪化で雨の日に痛みが悪化するのは風寒湿邪ですから、疎経活血湯に桂枝加朮附湯を合方します:
疎経活血湯合桂枝加朮附湯。
腰部から大腿部にかけて、筋肉が引きつるように痛むのは血瘀と血虚の症状なので疎経活血湯に増量の意味で芍薬甘草湯を合方します:
疎経活血湯合芍薬甘草湯。
「万病回春」の有名処方:疎経活血湯・二朮湯・通導散・芎帰調血飲・芎帰調血飲第一加減・清上防風湯・啓脾湯・五虎湯・洗肝明目湯・滋腎明目湯・滋腎通耳湯・分消湯など必読書である。
疎経活血湯は神経痛にきわめてよく使う。夜中の発作痛は瘀血なので、非常に痛む場合に使うのが原則。起床時の腰痛は寒湿・痰飲が多い。
疎経活血湯の効能は、補血、活血して瘀血を去り、外邪である風寒湿邪を追い出し、湿熱を清熱する作用があります。
疎経活血湯:袪風湿・補血・活血化瘀:四物湯 + 蒼朮 茯苓 桃仁 牛膝 防已 威霊仙 羗活 防風 白芷 竜胆草 陳皮 生姜 甘草。
湿熱を清熱する防風:セリ科防風の根:辛甘微温:膀胱肝脾経:袪風解表・袪湿解痙・止瀉止血:発汗・解熱・鎮痛:袪風の主薬:和食のつまに使用し食中毒を防ぐ。
湿熱を清熱する竜胆草:竜胆・胆草:リンドウ科トウリンドウの根茎と根:
苦寒:清熱燥湿・瀉火定驚:肝胆実火・健胃・難聴・排尿痛。
疲労後に痛みが増悪する場合は、肝腎虚、腎陽虚なので
疎経活血湯に八味丸や参茸大補丸錠ジンジョウダイホガンを合方する:
疎経活血湯合八味丸
疎経活血湯合参茸大補丸。
痛風や腰痛や膝痛で刺すように痛む神経痛に疎経活血湯を使うが、膝が刺すように痛むのは瘀血であり、その特徴は夜中になると非常に痛む時に使うのが原則で天気が悪くなると夜とても痛む。
下半身の冷え、痛みがひどい場合は
疎経活血湯に芍薬甘草湯とともに苓姜朮甘湯を合方すればさらに効くようになります:
疎経活血湯合芍薬甘草湯合苓姜朮甘湯。
疎経活血湯:一般には慢性疼痛の処方だが、風湿の外邪の影響があり同時に血虚血瘀があるという症状に使う。つまり寒さの邪がある時の打撲・捻挫に特効があり急性病にも使える・たとえばスキーで捻挫に疎経活血湯は良く効く。
夜中の発作痛は瘀血なので非常に痛む場合に疎経活血湯を使うのが原則だが、
気滞血瘀(心筋梗塞・心痛)には折衝飲を使う:
疎経活血湯合折衝飲。
折衝飲:活血化瘀・理気止痛:
桃仁5 紅花2 丹皮3 当帰5 赤芍3 川芎3 桂枝3 牛膝3 延胡索3:
すべて袪瘀薬である。心筋梗塞痛・夜中の腹痛や心臓痛・月経痛。
瓜蔞、薤白、白酒、桂枝、附子などの通陽宣痹薬。
腕の使いすぎに(気滞血虚)よる腱鞘炎で、刺すように痛み(刺痛は血瘀)しかも夜中に激痛(瘀血)が起こる場合も疎経活血湯が良く効く。
疎経活血湯:遍身走痛刺すようで、左足は最も痛む。左は血に属す。多くは酒色で損傷し、筋脈虚空となり、風寒湿熱の外邪を被り、熱 寒によれば痛み筋絡を傷る。
痛みは昼軽く夜重い。血瘀と外邪が混在している。
神経痛:補陽還五湯(地竜配合)合疎経活血湯。
瘀血の方剤:桃紅四物湯・血府逐瘀湯・桃核承気湯・桂枝茯苓丸・折衝飲・補陽還五湯・疎経活血湯・四物湯・冠心二号方・大黄䗪虫丸・大黄牡丹皮湯・失笑散。
失笑散しっしょうさん:産後瘀血阻滞、悪露不行、小腹疼痛拒按、悪露不尽、産後血暈:
五霊脂 蒲黄 各等分を細末とし、毎回3g服用
疎経活血湯の牛膝ごしつ:ヒユ科イノコズチモドキの根:活血袪瘀止痛・活血通経・舒筋利痹・補益肝腎・強筋骨・薬を下行させる引経薬:牛車腎気丸
地竜:経絡を疏通する作用があるので神経痛に疎経活血湯に加えるとよい。
痛風の初期の痛み:疎経活血湯を使うが、灼熱感が強い場合は二妙散や白虎加蒼朮湯を使わないと治らない。瘀血と熱がひどい場合は、まず熱をとってから瘀血を取る必要がある。
灼熱痛の二妙散:丹渓心法:清熱化湿・活血:黄柏 蒼朮の等分粉末。
白虎加蒼朮湯:清熱袪湿・止痙:熱痺に:
石膏10(先煎) 知母5 蒼朮3 粳米5 生甘草1。
痛風や腰痛・膝痛の刺痛には疎経活血湯を使う。
刺痛は瘀血であるので、夜中になると非常に痛む症状に使う:
神経痛には補陽還五湯合疎経活血湯も使う。
補陽還五湯:気虚・血虚・瘀血の 脳卒中後遺症・心筋梗塞・高次脳機能障害:
代用処方は十全大補湯合血府逐瘀湯:益気活血・和営通絡:
黄耆40 当帰3 赤芍3 川芎3 桃仁2 紅花3 地竜3:気虚が必ず必要。
疎経活血湯の蒼朮:苦辛温:袪風除湿・燥湿健脾・散寒解表:風湿の筋肉痛の鎮痛薬。
352.65歳の婦人の関節リウマチ(疎経活血湯)「漢方診療三十年」大塚敬節。
疎経活血湯の部位・・腰、膝関節、足関節、足指関節、肩関節、肘関節、
手首関節、下肢の筋肉、腰部・背部の筋肉の骨格や筋肉痛の両方に使う。
疎経活血湯の羗活きょうかつ:散寒燥湿・解表(風邪薬)・袪風湿・止痛(湿邪による包裹痛・帽子をかぶったような頭痛の頭冒感・頭重は湿邪や湿滞や痰飲の症状に羗活が適応)
疼痛部位に、熱感や皮膚の紅潮、飲酒後の悪化がある場合は湿熱の病理なので疎経活血湯に竜胆瀉肝湯(肝経湿熱の薬)を合方する:
疎経活血湯合竜胆瀉肝湯。
腰痛とともに下肢の冷えがある時は、疎経活血湯合苓姜朮甘湯とする。
苓姜朮甘湯・甘姜苓朮湯・甘草乾姜茯苓白朮湯・腎著湯:袪湿散寒・止痛:下焦の寒湿に適応:茯苓6 乾姜3 白朮3 甘草2:寒湿の腰痛・クーラーの冷え症(五積散も苓姜朮甘湯を含むので適用する)。
血虚血瘀で腎虚:疎経活血湯合八味丸、疎経活血湯合海馬補腎丸。
581:腎陽虚と寒湿の神経痛:八味丸は附子の量が足らないので増量するが、
腎陽虚に寒湿の邪が同時にある場合は、八味丸合苓姜朮甘湯としなければ片方だけではまったく効かない。
ギックリ腰がたびたび起こるのは腎虚です。血瘀に腎虚が加わっている場合が多いので、疎経活血湯に八味丸や海馬補腎丸を合方して普段から服用するとよい:
疎経活血湯合八味丸・疎経活血湯合海馬補腎丸。
補陽還五湯にも地竜が入っていますので疎経活血湯に合方してもよい
補陽還五湯合疎経活血湯。
地竜じりゅう:経絡を疏通する作用があるので神経痛に地竜を疎経活血湯に加えるとよい。疎経活血湯加地竜。
疎経活血湯は、白虎歴節風の外邪だけでなく、内傷による血虚・瘀血も絡んでいるので外邪だけではなく内傷にも効果があり「白虎歴節風にあらざるなり」と言っている。
「白虎歴節風にあらざるなり」・・白虎とは虎にかまれたような激痛。
歴節風レキセツフウとは風寒湿邪の侵入により同時に多関節が痛むことを指す。
下肢の沈重感や水腫は寒湿の邪:疎経活血湯合苓姜朮甘湯で関節のむくみには疎経活血湯加薏苡仁。
疎経活血湯の出典は龔信キョウシンの書いた明時代1576年の「古今医鑑:龔信」や1587年の「万病回春:龔廷賢」です。明の龔廷賢キョウテイケンは龔信の息子です。痛風という巻に掲載されている。
婦人は血虚・血瘀が多く、血瘀と気血両虚ならば疎経活血湯に十全大補湯を合方します。
ギックリ腰の急性期には疎経活血湯合治打撲一方とします。
慢性化している時は独活寄生湯合疎経活血湯を使います。夜間悪化する痹証にも使います。
陰天時悪化で雨の日似痛みが悪化するのは風寒湿邪ですから、疎経活血湯に桂枝加朮附湯を合方します:
疎経活血湯合桂枝加朮附湯・五積散。
地竜は下肢の痛みに有効です。地竜は解熱剤としても有名ですが、経絡の気血の流れの促進作用にすぐれています。補陽還五湯にも地竜が入っていますので疎経活血湯に合方してもよい:
疎経活血湯加地竜(下肢の傷み)
疎経活血湯合補陽還五湯。
気鬱のあざ:気鬱では、ぶつけた憶えが無いのに腕・足にあざができるのはすべて気鬱であり半夏厚朴湯・逍遥散・当帰芍薬散を使う。帰脾湯のあざは、心脾両虚が原因で気鬱ではない。疎経活血湯(瘀血と血虚)もアザに効く。