2025/3/29~31
柴胡桂枝湯の口訣集
柴胡桂枝湯:和解少陽・解肌解表(カゼ薬):疏肝解鬱・和胃緩急:
柴胡5 黄芩1 半夏4 生姜1 人参1 大棗2 甘草1.5 桂枝2.5 芍薬1g。
柴胡桂枝湯は、太陽病(表寒虚証)と少陽病(半表半裏証)の合病である。
柴胡桂枝湯 は、柴胡、桂枝、芍薬、黄芩、半夏、生姜 人参、甘草、大棗、で構成され、
つまり柴胡桂枝各半湯であり、「太陽、少陽の倂病」を目標としてつくられたものである。
太陽の病たる、脈浮に、頭項強ばり痛み、而して悪寒す。
傷寒論では「太陽病」の脈証表現として「脈浮、頭項強痛して、悪寒す」と概括し、これは太陽病を弁証するための重要な根拠である。
柴胡証の七症:往来寒熱・胸脇苦満・口苦・咽乾・目眩・黙黙不欲飲食・心煩喜嘔。一症でもあれば、柴胡剤が使える。(小柴胡湯・柴胡桂枝湯・大柴胡湯・柴胡加竜骨牡蠣湯・柴朴湯・柴陥湯・柴胡桂枝乾姜湯など)。
柴胡桂枝湯は、小柴胡湯の証に似て悪寒、発熱、関節痛、頭痛、腹痛に用いる。そのため、柴胡桂枝湯は、風邪のこじれたものや胃炎、胃潰瘍、胆嚢炎、虫垂炎、肝炎に用いる。
加味逍遙散は、柴胡桂枝湯の桂枝・黄芩・半夏・人参・大棗は無いので
補脾(人参)・清胆熱(黄芩)・補気(人参桂枝)・滋陰(大棗)・
温通(桂枝)・降逆(半夏)の作用は柴胡桂枝湯より弱い。
柴胡桂枝湯は、加味逍遙散の 薄荷 当帰 牡丹皮 山梔子 茯苓 白朮は無いので、
発散・補血・駆瘀血・利湿・清熱の作用は加味逍遙散より弱い。
柴胡桂枝湯はカゼ薬として使う時は、当帰が入ると熱が高くなり、茯苓・白朮で利湿すると発汗後の陰虚を助長するので成分に含まない。
柴胡桂枝湯は当帰・茯苓・白朮が無く補血・利湿に欠ける。
柴胡桂枝湯:柴胡5 黄芩1 半夏4 生姜1 人参1 大棗2 甘草1.5 桂枝2.5 芍薬1g
柴胡桂枝湯も肝鬱による月経異常と特に脾虚や胆熱・胃痛によいが、
補血の当帰が無いので柴胡桂枝湯合当帰芍薬散とする。
肝鬱血虚の月経異常には逍遙散が幅広く使える。
逍遙散:肝気鬱結・血虚・脾虚・湿邪:衝任不調・月経異常:
柴胡3 白芍3 当帰2 白朮3 茯苓3 生姜3 炙甘草2 薄荷1g:
痰飲はとれないので半夏厚朴湯・苓桂朮甘湯・二陳湯などを合方する。
逍遥散合半夏厚朴湯
逍遥散合苓桂朮甘湯
逍遥散合二陳湯。
婦人科疾患に血虚をかねる場合には、小柴胡湯や逍遙散や柴胡桂枝湯に血虚を補う四物湯を合方する。
小柴胡湯合四物湯
逍遥散合四物湯
柴胡桂枝湯合四物湯。
四物湯は血虚の根本原因である胃腸を治す効果は無い:血虚の基本方剤:
当帰4 白芍4 川芎4 熟地黄4g。
肝鬱で、イライラ・生理痛・貧血・むくみ・血虚には当帰芍薬散を合方する:
逍遙散合当帰芍薬散
柴胡桂枝湯合当帰芍薬散。
柴胡桂枝湯:柴胡5 黄芩1 半夏4 生姜1 人参1 大棗2 甘草1.5 桂枝2.5 芍薬1g。
月経不順の血虚には逍遙散または逍遙散合四物湯・柴胡桂枝湯合当帰芍薬散が適応する。
柴胡桂枝湯は、逍遙散に無い柴胡+黄芩があるので、肝胆湿熱を冷まし乾燥させて治し人参1・大棗2・桂枝2.5・半夏4があり補気・温通・降逆の作用がある。しかし長期使用は高齢者や肺虚者の間質性肺炎を惹起する。
柴胡+黄芩は肝胆湿熱を冷まし乾燥させるので肺を冷やし乾燥させ肺陰虚を招き虚熱を生じさせやすく高齢者・肺結核や気管支拡張症既往者には肝炎治療などでの長期使用は間質性肺炎を生じさせる畏れがある。間質性肺炎を予防するには、柴胡剤に四物湯や六味丸を合方する。
六味丸:滋補肝腎・清虚熱・利湿:三補三瀉:八味丸から六味丸が出来た:八味丸中の桂枝・附子を除いたものである:地黄 山茱萸 山薬 沢瀉 茯苓 牡丹皮(記憶する)。
柴胡+黄芩の組合せは、肝胆湿熱・肝胆の邪熱冷まし乾かし疏肝する:
小柴胡湯・柴胡桂枝湯・大柴胡湯・柴胡加竜骨牡蠣湯・柴胡桂枝乾姜湯などに存在する。
婦人科には柴胡桂枝湯に当帰が必要なので柴胡桂枝湯合当帰芍薬散とする。
当帰芍薬散:肝血虚・脾虚湿滞:当帰3 白芍4 白朮4 茯苓4 沢瀉4 川芎3:過敏性大腸炎に効く:真武湯も適用:脾虚対応だが当帰がもたれ胃痛となる脾虚の人もいる。
月経不調には必ず逍遙散または柴胡桂枝湯を合方する。
しかし柴胡桂枝湯には補血の主薬の当帰は無いので、血虚には当帰芍薬散を合方する:
柴胡桂枝湯合当帰芍薬散。
柴胡桂枝湯は、肝鬱による月経異常と、特に脾虚や胆熱や胃痛によいが、
補血の当帰が無いので柴胡桂枝湯合当帰芍薬散とする
肝鬱血虚には逍遙散が幅広く使える。
肝鬱血虚の四肢抽搐:「ゆううつ感・悲哀感などの心身不寧の傾向をもつ
肝鬱の人」が、激怒したために肝気が上衝し、気が逆乱して気血が四肢にうまく散布されなくなり、四肢のけいれんが発生する。ヒステリー発作。
精神抑鬱には、逍遙散を使い肝鬱のイライラの代用処方は当帰芍薬散(当帰+芍薬)や柴胡桂枝湯(柴胡+芍薬)で、強いイライラには柴胡桂枝湯
だが、逍遙散が基本である。柴胡+芍薬の方がイライラには強い。
肝気鬱結+衝任不調(月経異常)では、肝鬱で抑鬱感・胸脇苦満・脈弦が生じる。さらに衝任不調による月経不順・乳房脹痛・乳房の腫塊には調理衝任するために
逍遥散・柴胡桂枝湯を使う。
お腹の刺されるような痛みは、瘀血の痛みで、それは腸捻転の状態であり、排便できればよくなるが、
胃の刺痛(瘀血)には加味逍遥散加田七や柴胡桂枝湯加田七とする。
肝炎の留守番諸方:加味逍遥散加田七。
田七・田三七・三七・参三七:ウコギ科人参三七の根:チクセツニンジン竹節三七の根茎:甘微苦温:肝胃経:止血・袪瘀・消腫・止痛:
止血と袪瘀の主薬。内出血・外傷の出血に袪瘀止血・消腫止痛:粉末1g。
片仔瀇:ベトナム戦争時、片仔瀇ヘンシコウは傷薬・止血・鎮痛剤として多用されたが、肝炎の特効薬である:麝香じゃこう3% 牛黄ごおう5% 田七85% 蛇胆じゃたん7%:妊婦は禁忌(片仔瀇の廣はやまいだれ)
柴胡桂枝湯は肩や背中のこり、痙攣、書痙、ジストニア・音楽家ジストニア、ふるえなどである。斜頚しゃけい・チック病・癲癇てんかん、あるいは腰や腹が引きつって痛むもの(股関節痛)などに応用される。
バイオリン奏者の千住真理子は、バイオリンの練習だけでは体幹ジストニアで背骨がゆがんでくるので水泳で補正している。
8歳のチックの少女。大声で夜わめく。ストレスで不眠。
抑肝散加厚朴芍薬、二週間でやや良い、三ヶ月、七ヶ月で完治:
「漢方診療三十年」大塚敬節。
物音やつまらないことで驚きやすく、汗が出て、神経が過敏になる、その際のチック病は桂枝加龍骨牡蠣湯の適応である。
筋惕肉瞤(筋肉がピクピク痙攣する)で痰飲が原因の場合:苓桂朮甘湯・平胃散合五苓散(胃苓湯):肝風によるものは抑肝散加陳皮半夏。
筋惕肉瞤(筋肉がピクピク痙攣する)で痰飲が原因の場合:
苓桂朮甘湯・平胃散合五苓散(胃苓湯):
肝風によるものは抑肝散加陳皮半夏。
若い女性の原因不明の潮熱:加味逍遙散・柴胡桂枝湯が適応する。
気虚発熱には補中益気湯・疲労発熱には小建中湯。
小建中湯:胃の陰虚(麦門冬湯)による脾虚肝乗の胃痛の薬:緩急止痛(疲労で腹痛・足痛が生ずる体質)・温中補虚・除熱:疲労発熱(少し遠くに出かけると疲労で腹痛・足痛を訴し、発熱して風邪をひく子供など)。
柴胡桂枝湯は、肝鬱による月経異常と、特に脾虚や胆熱や胃痛によいが、
補血の当帰が無いので柴胡桂枝湯合当帰芍薬散とする。
肝鬱血虚には逍遙散が幅広く使える。
肝鬱血虚の四肢抽搐:「ゆううつ感・悲哀感などの心身不寧の傾向をもつ
肝鬱の人」が、激怒したために肝気が上衝し、気が逆乱して気血が四肢にうまく散布されなくなり、四肢のけいれんが発生する。ヒステリー発作。
精神抑鬱には、肝鬱の逍遙散を使いイライラの代用処方は当帰芍薬散(当帰+芍薬)や
胡桂枝湯(柴胡+芍薬)で、強いイライラには柴胡桂枝湯だが、
逍遙散が基本である。柴胡+芍薬の方がイライラには強い。
イライラが強い時は柴胡桂枝湯を使い、当帰芍薬散はあまりイライラしない。
肝気鬱結による精神抑鬱症状には、一般に逍遥散を使う。代用処方は当帰芍薬散や柴胡桂枝湯である。使い分けが難しいので留守番処方は当帰芍薬散合柴胡桂枝湯であるが本来は逍遥散。
肝気鬱結+衝任不調(月経異常)では、肝鬱で抑鬱感・胸脇苦満・脈弦が生じる。さらに衝任不調による月経不順・乳房脹痛・乳房の腫塊には
調理衝任するために逍遥散・柴胡桂枝湯を使う。
お腹の刺されるような痛みは、瘀血の痛みで、それは腸捻転の状態であり、排便できればよくなるが、
胃の刺痛(瘀血)には加味逍遥散加田七や柴胡桂枝湯加田七とする。
肝炎の留守番諸方:加味逍遥散加田七。
田七・田三七・三七・参三七:ウコギ科人参三七の根:チクセツニンジン竹節三七の根茎:甘微苦温:肝胃経:止血・袪瘀・消腫・止痛:止血と袪瘀の主薬。内出血・外傷の出血に袪瘀止血・消腫止痛:粉末1g。
ストレスで肝気鬱結すると:両脇が脹痛、隠痛し、胸悶し、あるいは悪心嘔吐・食欲不振・腹痛腹瀉・全身の隠痛・舌苔薄、脈弦を呈す:柴胡桂枝湯は気の流れを正常化し、上記の諸証の腹痛などの急迫症状を緩める作用。
柴胡桂枝湯は風邪のこじれたものや胃炎、胃潰瘍、胆嚢炎、虫垂炎、肝炎に用いる。
緊張などが原因で、あとからあとからゲップが出る・胃炎・胃潰瘍・逆流性食道炎・嘔吐症・通勤時下痢症・登校時腹痛下痢症には半夏瀉心湯や加味逍遙散・柴胡桂枝湯・当帰芍薬散を使う。
柴胡桂枝湯は、肝気鬱結に脾胃の気虚 ことに胃虚をかねる病態に適応する:胃弱の人のストレス性の胃痛に使う。腹痛の強い場合には、小柴胡湯合芍薬甘草湯とするか、柴胡桂枝湯とする。
柴胡桂枝湯も肝鬱による月経症状と、特に脾虚や胆熱・胃痛によいが、補血の当帰が無いので、肝鬱血虚には逍遙散が幅広く使える。「古方」では柴胡桂枝湯を使い、中医学では逍遥散を使っている。
少陽病の七症があるなら柴胡桂枝湯ではなくて小柴胡湯にする。
柴胡証の七症:往来寒熱・胸脇苦満・口苦・咽乾・目眩・黙黙不欲飲食・心煩喜嘔。
一症でもあれば、柴胡剤(小柴胡湯・柴胡桂枝湯・大柴胡湯・柴胡加竜骨牡蠣湯・柴朴湯・柴陥湯・柴胡桂枝乾姜湯など)が使える。
柴胡桂枝湯:月経は順調であるが、月経前に腹をたてて困る時に使う。
桂枝湯は、毎日発熱する者に使う。柴胡桂枝湯・加味逍遙散・小建中湯・補中益気湯の場合もある。
「肝気鼠」:肝気鬱結・気血不和の証である:柴胡桂枝湯。
柴胡桂枝湯は「肝気鼠かんきざん」に効果がある。気が胸脇脘腹にあることを自覚する。各種の検査でも、器質的な病変はない。肝気鬱結・気血不和の証である。これ、俗に「肝気鼠」という。
イライラと嘔気や食欲不振の胃腸症状があるめまいには柴胡桂枝湯。
柴胡桂枝湯:精神的なストレスによる無月経症(閉経)。
葛根湯で、十分に発汗したが、まだ若干じゃっかんの症状が残っている場合には、桂枝湯かその類方の柴胡桂枝湯に転方する。(カゼ薬使用後の残存症状には柴胡桂枝湯を使う)
麻黄湯・葛根湯などの発汗剤などを使用した後に、柴胡桂枝湯証が現れる。
緊張時の頻尿は、一過性の肝気鬱結による膀胱の疏泄失調である:柴胡桂枝湯。
小柴胡湯より柴胡桂枝湯は桂枝+芍薬があり営衛を調和和解する作用が強い。小柴胡湯:柴胡7、黄芩3、半夏5、生姜4、人参3、大棗3、甘草2。柴胡桂枝湯:柴胡5 黄芩1 半夏4 生姜1 人参1 大棗2 甘草1.5 桂枝2.5 芍薬1g。
柴胡桂枝湯を与え、その営衛を和し、もって津液を通ずれば、後 自おのずから愈ゆ。(強いだるさの真武湯証に陥る場合もある)。
柴胡桂枝湯証では酸っぱい水が上がってきたり、胸焼けがする。
逆流性食道炎は胃虚とストレスの症状である。
柴胡桂枝湯証は、口が苦く粘る。
柴胡桂枝湯の適応症は、脾胃の気虚がある。
柴胡桂枝湯で、胆石の疝痛で空豆大の胆石が排出されることがある。
胆石の疼痛に大柴胡湯合芍薬甘草湯。
柴胡桂枝湯:心下部がつかえて(胸脇苦満の軽症)、食欲がなくなる裏証が生じる。
肝気鬱結+肝気犯胃:抑鬱感・胸脇苦満・脈弦+上腹部痛・噯気・呑酸(逆流性食道炎)・悪心・嘔吐:疏肝和胃降逆に左金丸(黄連6 呉茱萸1)・柴胡桂枝湯が適用。
柴胡桂枝湯は、酸っぱい水が上がってきたり(呑酸)、胸焼け(嘈雑)のある胃酸過多症・胃炎などにもよい。これらは脾虚と肝鬱によって生じる。
肝鬱性の胃痛・腹痛には一般に四逆散(柴胡、芍薬、枳実、甘草)・柴胡桂枝湯(柴胡 黄芩 桂枝 芍薬 人参 大棗 甘草 半夏 生姜)が適用。
脾に影響がおよぶと種々な精神異常が出てくるので治療には脾の薬を使う。帰脾湯や逍遙散、柴胡桂枝湯などである。
思慮過度で脾胃に影響を与えると精神異常を起す。脾に影響がおよぶと色色な精神異常が出てくるので治療には脾の薬を使う。帰脾湯や逍遙散、柴胡桂枝湯などである。
帰脾湯の心脾両虚:精神不安よりも貧血の症状に似ていて、動悸・不安感・不眠の他に、疲れ易い・食欲がないなど自律神経失調症に似ているて、
気血不足の症状(気血両虚)を呈す。帰脾湯は気血両虚に使用。
116.右上腹部の疼痛32歳の新聞記者(柴胡桂枝湯か大柴胡湯)。「漢方診療三十年」大塚敬節
171.結核性腹膜炎で腹水のある35歳の婦人(柴胡桂枝湯・当帰芍薬散・真武湯)「漢方診療三十年」大塚敬節
柴胡桂枝湯(逍遥散も)は漢方で鬱証とよぶ神経症には不可欠な方剤である。
肝気が鬱結し疏泄が失調し、月経に影響をあたえることもある。精神的なストレスによる無月経症である。これにも、柴胡桂枝湯は効果を発揮する。
柴胡桂枝湯:人からは、神経質だといわれる。自律性が強いので、責任感がある。
しょっちゅう風邪をひいて熱を出したり、中耳炎などの発赤・腫脹を繰り返すものの、体質改善に柴胡桂枝湯を使用する。(小柴胡湯も適応する)。
柴胡桂枝湯:少陽病では、胆経にそった部位に、発赤・腫脹・疼痛などが生じることがある。小柴胡湯と同様だが、柴胡桂枝湯は胃虚が強い。
柴胡桂枝湯は、桂枝湯の表証があるので、汗がでる(自汗が重要)。
中耳炎・おたふくかぜ:小柴胡湯・小柴胡湯合桔梗石膏・柴胡桂枝湯・柴胡桂枝湯合桔梗石膏。耳は肝経が通っているため。
柴胡桂枝湯は軽度ではあるが、倦怠感がある。
柴胡桂枝湯:沈自南謂う、加減し胃脘痛を治すること神の如しと。
柴胡桂枝湯の適応する夜尿症は、カンが強く、ビリピリした感じである。