2025/10/21
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あ
啞科あか:小児科
青筋せいきん:静脈怒張。
呃忒あくとく:しゃっくりが長く続いて、食をうけつけない状態。
い
倚息いそく:物に寄り掛かって呼吸すること・起坐呼吸。
胃風いふう:風邪により多汗、嚥下困難、腹満などの症状が出現する病気。
陰㿗いんたい:鼠径ヘルニア、陰嚢水腫、子宮脱などの総称。
陰嚢水腫いんのうすいしゅ:睾丸や陰嚢の腫大疼痛に五苓散合加味逍遙散、五苓散合桂枝茯苓丸。
か
乾血労かんけつろうでは、婦人に多く肌膚甲錯が見られ、羸痩、骨蒸潮熱、寝汗・口乾、顴紅、易驚、めまい、頭痛、経血少、閉経、血枯し血熱が積もり肝腎虧損キソンし新血生ぜず。大黄䗪虫丸で袪瘀し四物湯・当帰補血湯で養血する。
乾血労かんけつろう:瘀血が慢性化し血の新生ができないため、皮膚がカサカサして、顔が黒ずみ、痩せ衰え、熱が出たり、生理がなくなる病証。
き
気淋きりん:排尿困難。気虚・気滞によって生じ、下腹部膨満、排尿時痛などがみられる。
揮霍撩乱きかくりょうらん:霍乱に同じ。
霍乱かくらん:激しい嘔吐と下痢
客忤きゃくご:小児が驚いたり、おびえたりして人事不省になったり、ひきつけたりする病証。
瘧ギャク:おこり:悪寒、発熱が間歇的に出現する病気。マラリアなどに相当する。
㽲痛きゅうつう:急にしめつけられるように痛むこと。
侠癭きょうえい:頸部リンパ節腫脹、瘰癧。
胸痞きょうひ:胸がつかえ塞がること。湿濁の邪が胸中に壅フサがり、清陽が舒暢ジョチョウしないでおこる:人参湯。
胸痹きょうひ:胸中の閉塞感。胸痛や呼吸困難もみられる。
胸痹搶逆きょうひそうぎゃく:邪気が胸に塞がったために、胸や背中が槍で刺されるように痛むこと。
協熱痢きょうねつり:表熱と裏寒を伴う下痢。
噤口痢きんこうり:下痢して食欲がない、或は食べてもすぐに吐くといった症状。
齦疸ぎんそ:歯齦潰瘍。
け
下陥げかん:気虚のため緊張の低下した状態。内臓下垂、脱肛、失禁などがみられる。
刑剋けいこく:安神養益。
瘈:漢音セイ・ケイ。呉音カイ:狂う・ひきつけ・小児の病気。
血気刺痛けっきしつう:月経痛。
結胸証けっきょうしょう:邪気が胸中に結し心下が痛み、按ずると硬満する病証。太陽病の攻下が早すぎ表熱が内陥して胸中の水飲と結聚したり、誤下により太陽から陽明に内伝し陽明の実熱と腹中に平素からの水飲が互結して起こる。
結胸けっきょう:邪気が胸部に鬱結したため、心下部が膨満して硬くなり、触れると痛みのある症状。
結積けっせき・けっしゃく:邪気が一カ所に留まり、膨満して硬くなった状態。
結毒けつどく:梅毒の進行したもの。筋痛、骨痛などの全身的な症状がみられる。
厥逆けつぎゃく:四肢の冷えが上行すること。
厥冷けつれい:四肢の冷えること。
月信痛げっしんつう:月経痛。
繭唇けんしん:口唇に生じる潰瘍。
繭まゆ・ケン:まゆ、絹糸、絹物、わたいれ。
懸飲けんいん:水飲が脇肋部に溜まった状態。滲出性肋膜炎などに相当する。
懸癰けんよう:会陰部に生じた化膿巣。肛門周囲膿瘍などに相当する。
痃癖げんぺき:腹部の腫塊、緊張などで生じた症候。
痃癖げんぺき:積聚しゃくじゅうと類似:臍腹部や脇肋部に癖塊があるものの総称:左上腹部にずっしりとしたこり・かたまりを認めるもの:延年半夏湯など。
こ
枯腊こせき:皮膚がやせてガサガサしている状態。
腊:漢音セキ。呉音シャク。ひも・乾し肉。
鼓脹こちょう:腹部膨満症状。腹水。
痼冷これい:寒気が長期にわたり体の一部に潜伏している状態。
五癇ごかん:小児の癇のタイプ。牛癇、羊癇、猪癇、馬癇、鶏癇をいう。
五更瀉ごこうしゃ:夜明け前の下痢。鶏鳴瀉。
五蒸ごじょう:蒸されるような熱。骨蒸、脈蒸、皮蒸、肉蒸、血蒸を指す。
五心煩熱;五心:掌心・足心の裏・胸の五カ所に煩熱のある症状。
五遅ごち:幼児の発達遅滞。(立遅・行遅・歯遅・髪遅・語遅)
五遅ごち:幼児の発達遅滞。立つ、歩く、歯が生える、髪が生える、喋ることが遅いことをいう。
五軟ごなん:幼児の発育不良(頭項軟・口軟・手軟・足軟・肌肉軟)
五軟ごなん:幼児の発育不良。頭軟、項軟、手足軟、肌肉軟、口軟を指す。
五淋:排尿異常の総称。気淋・石淋・膏淋・労淋・血淋をいう。
五労ごろう:五臓の疲労による疾病。また疲労や不規則な生活による五つの疾病のこと。
口糜瀉こうびしゃ:口内炎を伴う下痢。
甲錯コウサクは、皮膚の艶がなくなる瘀血の甚だしいもので、肌膚甲錯キフコウサクは、皮膚が乾し肉(錯)のようになり、ザラザラでおろし金のようになる。
甲錯こうさく:皮膚に光沢がなくカサカサしている状態。
汞剤こうざい:水銀剤のこと。
咬牙こうが:歯をくいしばって、口をしっかり閉じ、口が開けない症状
咬牙こうが:牙関緊急。
「後重こうじゅう・后重」は「しぶりばら」のことで、便がスッキリ出ず、肛門部が重苦しい症状。
後重こうじゅう:何度も便意を催すこと。裏急后重。
「裏急后重りきゅうこうじゅう」は、腹痛が生じて肛門が重い状態で、まだ便が残っているような感覚だがスッキリでないしぶり腹の状態。
哮喘こうぜん:喘急。
喉癬こうせん:咽喉部の化膿性炎症。
喉痹こうひ:咽喉が腫れ痛み、閉塞する症状。
膏梁こうりょう:贅沢な食事。美食のこと。膏梁厚味。
膠痰こうたん:粘稠な痰
剛痙ごうけい:重篤な痙攣性疾患。
骨硬こつこう:咽喉に魚骨などの刺さったもの。
骨蒸こつじょう:骨髄から発するような熱:陰虚内熱に同じ:五心発熱
骨蒸こつじょう:体の深部から蒸されるような熱感症状。結核性、消耗性疾患にみられる熱型。
骨槽風こつそうふう:歯齦の化膿性・腐爛性炎症。
骨立こつりつ:痩せて筋骨があらわれること。
昏憒こんかい:人事不省。
さ
痧病さびょう:発疹を伴う疾病。
痧熱さねつ:発疹を伴う熱病。
莎:漢音サ、呉音シャ:カヤツリグサ科ハマスゲ・香附子。
飧泄そんせつ:(飧ソンは夕食)。不消化下痢。
山嵐瘴気さんらんしょうき:南方の高温多湿地方にみられる風土病。
し
子懸しけん:妊娠時の胎動不安などによる胸腹部の膨満感、不快感をいう。
子胞しほう:胎児。
支飲しいん:水液が胸部から心下部にかけて停滞し、支飲による咳嗽や呼吸困難を生じる病証:肺水腫・胸水による咳嗽・呼吸困難・うすい泡状の血痰:苓甘姜味辛夏仁湯・木防巳湯・うすい多量の鼻水。
時疫じえき:急性熱性伝染病。
児枕痛じちんつう:分娩後の下腹部痛。後陣痛を指すこともある。
七傷しちしょう・ななしょう:疲労によって生じる七種の病態。虚労にみられる泌尿・生殖器の七種の症状。
失心風しっしんふう:精神異常。
湿瘟しつおん:湿邪によって生じると考えられている伝染性熱性疾患。
瘟オン・ヲン:はやりやまい。
湿眼しつがん:梅毒性の眼病。
湿毒しつどく:梅毒。
湿労しつろう:慢性梅毒によって身体の衰弱を呈した病証。
舎密学しゃみつがく:化学の古称。
洒浙しゃせつ:ぞくぞくすること。
洒しゃ:慣シャ・漢音セイ・セン、呉音サイ:あらう・つつしむ・そそぐ。
莎草さそう:カヤツリグサ科ハマスゲ:香附子の異名。
莎:漢音サ、呉音シャ:カヤツリグサ科ハマスゲ:香附子(莎草)。
積気しゃくき:腹内の凝血物。
積聚セキジュ・セキジュウ:腹部の腫瘤、硬結などの総称。癥瘕・痃癖げんぺき。昔は、日常では腹痛をシャクを起こした・・などといっていた。
積聚セキジュ・しゃくじゅう・しゃくじゅ:腹内に塊があり、腫れや痛みをともなう病証:塊があり固定しているものを積、塊が不明確で脹痛が移動するものを聚という。
積セキ:漢音セキ・呉音シャク。
癥チョウ:腹内の腫塊で固定して移動しないものをいう。
痃癖げんぺき:腹部の腫塊、緊張などで生じた症候でさすると消える。
雀目ジャクモク:夜盲症、とりめ。
酒査鼻しゅさび:鼻が赤くなっている症状。赤鼻。
酒疸しゅだん:飲酒によって生じる黄疸。
柔中風じゅうちゅうふう:麻痺、神経障害。産後柔中風。
循衣摸床じゅんいもしょう:神志昏迷となった病人が手で衣服をなでたり、布団のふちをさすったりする病状。これは熱が心神を傷つけ、邪が盛んとなり、正気が虚した危険な症状である。
瞤動じゅんどう:筋肉がピクピクご痙攣性に動くこと。
小産しょうさん:流産・半産。
升提しょうてい・昇提:ひきあげること。気虚下陥の状態を改善すること。
消渇しょうかち・しょうかつ:口渇、多尿を主症状とする病証。糖尿病、尿崩症などに相当する。また婦人の淋疾、泌尿器疾患を指す。
将軍しょうぐん:生薬の大黄の異名。
傷産しょうさん:流産のこと。半産、小産。
衝逆しょうぎゃく:気が下から突くき上げる症状。上衝の甚だしいもの。
傷疝しょうせん:腹部が急に痛む病証。
瘴疫しょうえき:風土病、伝染病。
食積しょくせき:食物が運化されずに胃腸に留まること。食滞。
蓐労じょくろう:産後の気血が虚した時に、風邪などに罹患して熱や咳が出て痩せ衰える病証。
心風しんぷう:精神異常。
神仙労しんせんろう:不食症。神経性食思不振症などに相当する。
腎嚢風じんのうふう:いんきんたむし。
す
頭瘟ずおん・ズヲン:頭部の丹毒:表皮の下にある真皮と呼ばれる部位にA群β溶血性レンサ球菌などが感染して生じる病気のことです。 顔や四肢に発症することが多い。
瘟オン・ヲン:はやりやまい。
水飲すいいん:生理的でな水液のこと。とくに胃内停水のことをいう。
せ
怔忡せいちゅう:持続性の動悸。
青盲せいもう:緑内障。
睛腫雲翳せいしゅうんえい:眼睛がんせい、つまり眼球前部が腫れて次第に白く混濁する症状。
睛セイ:ひとみ。くろめ。
掣縦せいじゅう:痙攣。
瘈ケイ:漢音セイ・ケイ。呉音カイ:狂う・ひきつけ・小児の病気。
赤白せきはく:赤は血液を示し、白とは粘液などをいい、膿血便や帯下の症状に使う。
泄瀉せっしゃ:下痢。
舌疳ぜつかん:舌の潰瘍・腫瘍。
舌疽ぜつそ:舌の潰瘍・腫瘍。
疝気せんき:疝せん:水気や瘀血による痛み:腹の痛む病気:発病は肝経と密接な関係があり「諸疝 皆肝に属す」と言われる。瘀血の刺痛なら桂枝茯苓丸、肝鬱脹痛なら加味逍遙散。
疝積せんしゃく:寒冷などにより下腹部が急激に痛む病証:クーラー病の腹痛。
喘乏ぜんぼう:呼吸促迫。喘急。
そ
走馬疳そうまかん:急性に発病する歯齦や頬部の炎症。硬結・腫脹・びらん・壊死などを伴う。
嘈雑そうざつ:むねやけのこと・胸部不快感:胃中に空虚感があり、飢えのようで飢えでは無く、痛みのようで痛みでなく、熱くヒリヒリするようでおちつかない状態。
嘈煩そうはん:胸焼け。
燥糞そうふん:乾燥した糞塊。
臓躁ぞうそう:発作性精神病。先ず精神の抑鬱:幻覚感情の不安定な知覚過敏・知覚鈍麻の前駆症状後、煩悶・騒々しく理由なく嘆き悲しみ泣き抽搐する、蒼白にならず意識も消失しない点は癲癇と異なる:甘麦大棗湯が適応。
蔵燥ぞうそう:精神が不安定になり、悲嘆にくれたり、ボーッとしたりする症状。ヒステリーなどに相当する。
臓毒ぞうどく:肛門部の腫脹。直腸癌、肛門周囲炎などに相当する。
瘜肉(息肉)そくにく:気血が1カ所に滞り、これに熱邪が注いで発生する贅肉。
瘜肉そくにく:ポリープ。
た
胎毒たいどく:古来、嬰児の湿疹などは母体の毒が遺伝したと考えられ、これを胎毒と称した。ときに先天梅毒を指す。
大頭瘟だいずおん・ヲン:顔や頸部が赤く腫れて、悪寒発熱のみられる病証。流行性耳下腺炎(おたふく)、顔面丹毒などに相当する。
丹毒たんどく:表皮の下にある真皮と呼ばれる部位にA群β溶血性レンサ球菌などが感染して生じる病気のことです。 顔や四肢に発症することが多い。
大風だいふう:癩病らいびょう。癘病。
癘レイ・ライ:らいびょう・レプラ・えやみ・流行病・はげむ。
代指だいし:指先の化膿症や爪が脱落する病気。ひょうそう。
濁陰だくいん:飲食物と胃液の混じったもの。
脱陽だつよう:陽気がひどく損なわれた状態。腎虚して死ぬこと。
淡滲たんしん:淡味滲泄為陽の略で、淡味の薬物は水湿を排泄することができること。
短気たんき:呼吸促迫・息切れ。軽度の心不全・喘息状態などで生ずる、短く浅く早い呼吸。
痰飲たんいん:体内に溜まった病的な水分。水毒:痰飲の基本症状は、眩暈、多痰、浮腫、嗜眠、小便不利。
癉黄たんおう:黄胖おうはん:顔や皮膚が黄ばみ、全身がむくみ倦怠感が見られる病証。
ち
抽搐ちゅうちく:体の中の余計な水気が停滞してできた痰飲によって起こる:目の上のや作業していて手がピクピクと痙攣・ひきつる状態。
窒碍ちくがい:閉塞障害。
中悪ちゅうあく:急に驚いたりして生じる精神症状。
中寒ちゅうかん:中焦の冷え。
中暑ちゅうしょ:暑気あたり。
中満腫脹ちゅうまんしゅちょう:胃脘部の膨満。
虫積ちゅうしゃく:寄生虫による腹痛。或は腹部膨満のこと。
注夏病ちゅうかびょう:夏まけ。暑気あたり。
注轎ちゅうきょう:車酔い。
注船ちゅうせん:船酔い。
腸滑ちょうかつ:粘液性の下痢。慢性下痢。
腸風ちょうふう:下血。とくに新鮮な出血をいう。「腸風」に属するものは、臨床上は多くは口渇冷飲がみられ、歯肉腫痛、口苦口臭、大便燥結、舌苔黄、脈数などの症となる。
腸癰ちょうよう:腸の化膿症のこと。虫垂炎などに相当する。
癥瘕ちょうか:腹部の腫瘤。子宮筋腫・硬結などの総称。
鎮墜ちんつい:鉱物などの重い薬物(重鎮安神薬)による鎮静。下墜の作用。
重鎮安神薬:竜骨・牡蛎・磁石ジセキ・朱砂・真珠シンジュ・真珠母シンジュモ・紫石英シセキエイ・琥珀・代赭石。
つ
痛楚つうそ:ひどく痛み苦しむこと。
て
停飲ていいん:胃内停水。
天刑病てんけいびょう:癩病。
天行赤眼てんぎょうせきがん:流行性結膜炎。
転筋てんきん:こむらがえり。
転胞てんぽう:妊娠中に尿量がすくなく頻尿を呈することで原因は気虚である。胞とは膀胱のことで転胞とは膀胱が捻転し或は折れ曲がり尿道が閉塞し排尿困難となって苦悶する病である。腎気不足が原因となる。
転胞てんぽう:妊娠時の排尿障害。
纏喉風てんこうふう:咽喉が突然腫れて痛み、咽喉が塞がる症状。ジフテリアなどに相当する。
癲眩てんげん:発作的に頭がくらくらして目のかすむ症状。
伝尸でんし:肺結核。
癜風でんぷう:白色斑。色素斑。なまず、しろなまず。
と
吐哯とけん:吐乳。
唐瘡とうそう:梅毒。
痘(痘疹)とうしん:天然痘。
湯潑とうはつ:熱湯によるやけど。
洞泄どうせつ:食事をするとすぐに不消化便を下利すること。寒泄に属す。治法は温中法による。附子丸・縮砂胃苓湯・理中湯加木香などを用いる。
洞泄どうせつ:水様性下痢。
頓嗽とんそう:痙攣性咳嗽。急に激しく出る咳嗽。百日咳などに相当する。
呑酸どんさん:口中に呑酸があるのは、肝火犯胃か胃熱が多い。
呑酸どんさん:酸味が口へ上がって来ること。
な
内障ないしょう:眼球内部の眼病。
に
日晡潮熱にっぽちょうねつ:毎日夕刻になると出る熱。
日晡にっぽ:ひぐれ:晡は申の刻。午後4時頃で陽明の気が盛んで日晡潮熱は、日暮れ時に潮熱する病証。
乳癰にゅうよう:乳腺炎。化膿性乳腺炎。
尿床にょうしょう:夜尿症。
ね
熱厥ねっけつ:裏に熱があるが四肢は厥冷する状態。
厥冷けつれい:四肢の冷えること。
熱癲癇ねつてんかん:熱性疾患に併発する麻痺や痙攣のこと。脳炎、熱性痙攣などに相当する。
熱痢ねつり:発熱を伴う炎症性の下痢。
黄芩湯は、熱痢(熱性下利・裏急後重や粘血便)の治療に非常に効果がある:傷寒論:清熱止痢・和中止痛:黄芩3 白芍2 甘草2 大棗2:腹痛・下利・嘔逆:大腸湿熱で急性腸炎・細菌性下痢・赤痢・腹痛の強い場合。
の
脳疸のうそ:うなじ部に生じる膿の生じた炎症。
膿漏のうろう:慢性蓄膿症。
嚢癰のうよう:睾丸炎。
陰㿗いんたい:鼠径ヘルニア、陰嚢水腫、子宮脱などの総称。
は
馬脾風ばひふう:小児の重篤な急性の気管炎。咽喉ジフテリアなどに相当する。
脾風ひふう:慢脾風のこと。
慢脾風・脾風:慢驚が長じ吐瀉して脾を損傷、又吐瀉が長引いて体虚して発熱して起こる。顔色青、額汗、舌収縮、閉眼、睡眠中頭揺れる、舌を出す、生臭い嘔吐、口噤、手足抽搐、身体冷、体は温だが四肢冷。
肺痿はいい:肺の陰虚内熱による病証。咳嗽、吐痰、発熱、盗汗、羸痩などを伴う慢性消耗性疾患。肺結核に相当する。
肺脹はいちょう:肺気が脹満することをいい、喘息、咳嗽、呼吸困難を呈する病証。気管支炎喘息などに相当する。
肺癰はいよう:肺が化膿し、膿血を咳吐する病症・肺炎。
梅核気ばいかくき:咽中に何かが痞えているような感じのする病証。咽中炙臠いんちゅうしゃれんともいう。
白濁はくだく:精液の漏出。または尿が白く濁ること。
発搐はっちく:痙攣、ひきつけ。
発背はつはい:背中にできる癰疽のこと。
早手はやて:小児の疫痢。
反胃はんい:嘔吐症。特に朝食べたmのを夕方に吐いたり、夜に食べたものを翌朝に吐く症状。翻胃ほんい。
反鼻はんび:マムシ。マムシの鼻先が曲がっていることから。
煩躁はんそう:心身共に不安で、もだえること。これは虚実寒熱の違いがあるので注意を要する。
躁ソウ:さわがしい・あわただしい・うごきまわる・はやい。
燥ソウ:かわく、かわかす、かわき、面白みのないこと。
煩満はんまん:胸がつかえ、苦しいこと。
ひ
皮水ひすい:浮腫。とくに発症の緩慢な全身性の浮腫をいう。
泌別ひべつ:尿と糟粕(栄養を吸収したのこりカス)を別別に排泄すること。
痱ひ:半身不随。
脾疳ひかん:小児の栄養不良により羸痩・面色萎黄・下痢・腹満などを呈する病証。
白虎風びゃっこふう:関節炎、歴節風、慢性関節リウマチなどに相当する。
百合病びゃくごうびょう:熱病後期、慢性消耗性疾患などにみられる神経衰弱状態。
ふ
芣苡ふい:車前子の異名。
附骨ふこつ(附骨疽ふこつそ):骨髄炎、骨膜炎など。
風眼ふうがん:はやり目、流行性結膜炎。
風湿挟虚ふうしつきょうきょ:風湿により関節症状に気血の虚があるもの。
風毒ふうどく:転移性膿腫。
風毒腫ふうどくしゅ:移動性に関節などが腫痛するもの。関節リウマチなどに相当する。
風労ふうろう:風邪をこじらせて咳嗽・盗汗などの労症を表すもの。
怫鬱ふつうつ:熱が内に塞がれこもること。
伏暑ふくしょ:夏に暑邪を感受したために秋や冬になって発症するといわれる病気。
へ
澼飲(癖飲)へきいん:水液が脇肋部に留まっている病証。懸飲。
懸飲けんいん:水飲が脇肋部に溜まった状態。滲出性肋膜炎などに相当する。
癖積へきせき・へきしゃく:水飲停滞し、痰瘀(痰飲瘀血)も滞って、脇肋下の脹痛、喘息短気を伴うもの。
澼嚢へきのう:胃下垂・胃アトニー・胃拡張などの総称。
変蒸へんじょう:嬰児の原因不明の発熱。
偏枯へんこ:半身不随。
偏正頭痛へんせいずつう:偏頭痛および全体の頭痛。
便毒べんどく:性病による鼠径リンパ節腫脹。よこね。黄痃。
ほ
哺露丁奚ほろちょうけい:四肢は骨と皮ばかりで、腹が腹水のためにおおきくなった状態。重篤な栄養不良症に相当する。
哺:ホ・はぐくむ・ふくむ。哺乳類。
胞衣ほうい:胎盤。
胞阻ほうそ:妊娠中に下腹部が痛み、ときに性器出血のあるもの。切迫流産などに相当する。
胞内ほうない:子宮。
崩中ほうちゅう:不正性器出血。主として出血量が多く急激に出血するものをいう。
崩漏ほうろう:不正性器出血。
房労ぼうろう:過度の房事(セックス)による虚損病。
奔豚ほんとん:発作性、反復性に気が下腹部から心や咽喉に衝きあげて来る病証。
奔豚証の病理は、恐によって肝気上逆が引き起こされ、肝気が少腹より経を循って上衝し、奔豚を発して腹痛し死せんと欲すのである。
翻胃ほんい:嘔吐症、反胃。
翻花瘡ほんかそう:体表部の腫瘍。皮膚癌。
ま
慢驚風まんきょうふう:重篤な病気の後などに慢性的にみられる小児の痙攣性疾患。
み
三日坊みっかぼう:コレラ。
め
瞑眩めんげん:服薬後に一時的に出現する予期しない症状。
ゆ
疣子ゆうし:イボ。伝染性軟属腫。
よ
楊梅瘡ようばいそう:梅毒性の皮疹の総称。
癰疽ようそ:化膿性皮膚炎の総称。
り
痢後風りごふう:痢疾の後に発生する関節炎、下肢萎弱のこと。
痢疾りしつ:細菌などによる急性・伝染性の下痢。赤痢・アメーバ赤痢などに相当する。
留飲りゅういん:水飲の停留。胃内停水。胃中に水音(胃内停水)がある場合には平胃散に五苓散を併用する:胃苓湯。
繚戻りょうれい:ねじれること。機能障害のこと。
る
流注りゅうちゅう:体の深部に膿が生じ、熱無く膿むもの。主に結核性の寒冷膿瘍のことをいう。乾酪。
瘰癧るいれき:頸部リンパ腺炎。主に結核性のものを指す。
類中風るいちゅうふう:脳卒中。中風の一つ。
れ
歴節風れきせつふう:関節が腫れて痛む病症。関節炎、関節リウマチに相当する。
ろ
労瘧ろうぎゃく:慢性化した瘧疾。
瘧ギャク:おこり:悪寒、発熱が間歇的に出現する病気。マラリアなどに相当する。
労療ろうりょう:肺結核。
労嗽ろうそう:結核などの消耗性疾患にみられる咳嗽。
労復ろうふく:過労や不摂生によって病気が再発すること。
労淋ろうりん:労動力作して排尿異常を生ずること。疲労などにより悪化する慢性の排尿障害。
漏下ろうげ:不正性器出血。とくに余り出血量の多くないものを指す。
わ
ワイ腿風わいたいふう:下肢麻痺。脊髄労などに相当する。