2026/3/13
当帰飲子の口訣集
当帰飲子:補血潤燥・止痒:血虚生風:当帰5 芍薬3 川芎3 地黄4 白蒺蔾3びゃくしつり 防風3 何首烏2かしゅう 荊芥1.5 黄耆1.5 甘草1:
四物湯があるので炎症・浮腫・湿潤の皮膚炎には適さない。
蒺蔾子しつりし・白蒺蔾・刺蒺蔾:ハマビシ科ハマビシの果実:辛苦微温:肝経:
疏肝熄風・行瘀袪滞・解鬱・明目・止痒:降圧・鎮静・眼科の常用薬。
製首烏せいしゅう:生何首烏せいかしゅう は潤腸・瀉下・消炎が強く、焙制した製首烏は補益肝腎が強い。
養血薬:当帰・川芎・白芍・赤芍・熟地黄・何首烏・阿膠。
荊芥:辛微温:袪風解表・止血・消炎・咽痛には古人は必須とした:
風病・血病・産後の主要薬:辛温でも燥ではない。
アトピー性皮膚炎には当帰飲子と補脾薬は必要である。
当帰飲子合小建中湯
当帰飲子合参苓白朮散
当帰飲子合補中益気湯:
アトピーには脾虚が根底にあるので補脾薬を併用する。
小建中湯:桂枝4 芍薬6 大棗4 生姜4 甘草2 膠飴20:
老人や子供に多い便秘で「疲れて(腎虚)・咽が渇いて(陰虚)・お腹が痛い(脾虚肝乗)の便秘に用いる。
小建中湯は脾胃の陰陽両虚「腎虚・肝血虚・脾虚」に使う。
つまり脾と胃の陰陽がどちらも不足した状態に使われる。
肝血虚の症状:視力低下・眼乾渋・目のつかれ・夜盲・頭暈・めまい・耳鳴・耳聾・皮膚乾燥・爪甲の色淡で薄い・不眠・多夢・筋肉の痙攣・四肢のしびれ・口乾・疲れ易い・月経量少ない・舌淡・脈細・脈減弱。
肝血虚の処方:当帰芍薬散・補肝湯・四物湯・杞菊地黄丸・黒逍遥散(逍遙散加熟地黄)・小建中湯・疎経活血湯・帰脾湯・十全大補湯・滋腎明目湯・滋腎通耳湯。
アトピー性皮膚炎は脾虚を兼ねているので、当帰飲子合小建中湯とする。
小建中湯は脾虚でも食欲がほどほどあり、食欲が無い場合は、
参苓白朮散や補中益気湯を当帰飲子に合方する。
消風散の証と当帰飲子の証の鑑別はむずかしいことがある。目黑道琢どうたく の口訣によると・・・
当帰飲子は四物湯があるので血虚に用い、
消風散は血熱に用いる。「漢方診療三十年」大塚敬節
白っぽいアトピー性皮膚炎に当帰飲子は適応する。
当帰飲子:乾燥して分泌物の少ない、痒みのある皮膚病に適応。
当帰飲子:皮膚が乾燥してカサカサで鱗屑がこぼれかゆみの強い皮膚病に適応。
赤味・炎症・浮腫・湿潤のある皮膚病には当帰飲子は適さない。配合されている四物湯で悪化する。
止痒:防風・荊芥・白蒺蔾・蝉退センタイを当帰飲子に加える。
防風:セリ科防風の根:辛甘微温:膀胱肝脾経:袪風解表・袪湿解痙・止瀉止血:発汗・解熱・鎮痛:
袪風の主薬で突然に生じる症状に使う:和食のつまに使用し突然の食中毒を防ぐ。
荊芥:辛微温:袪風解表・止血・消炎・咽痛には古人は必須とした:風病・血病・産後の主要薬:辛温でも燥ではない。
蝉退せんたい・蝉脱せんだつ・蝉衣:セミの抜け殻:鹹甘寒:肺肝経:疏散風熱・止痒・退目翳・定驚癇:遺尿(尿失禁)・尿牀す なわち夜尿症の薬:桑螵蛸散に配合。
鎮静:釣藤鈎・夜交藤・合歓皮を当帰飲子に加える。
夜交藤:安神・養血活絡:タデ科何首烏(ツルドクダミ)の蔓茎。
養心安神薬の合歓皮:マメ科ネムノキの樹皮:甘平:心脾肺経:
解鬱・活血・消腫・止痛:強壮・興奮・利尿・鎮痛作用:不眠・抑鬱・胸苦・食少など神経衰弱:合歓湯。
食欲不振:補中益気湯・人参湯・半夏瀉心湯・六君子湯・香砂六君子湯・小建中湯。
アトピー性皮膚炎が悪化すると、皮膚が分厚くなり、皸裂が生じる。
皮膚がゴワゴワになったり手の平だけ割れてしまう人がいる。
これには当帰飲子をつかう。