2026/4/10 10/20改訂
酸棗仁湯の口訣集
酸棗仁湯:心血虚・心肝火旺に「養心安神・清熱除煩」:
酸棗仁5 茯苓5 知母3 川芎3 炙甘草1g:
疏肝作用の逍遥散・抑肝散を合方する。
思慮過度して生ずる、のぼせ・イライラや不安感・不眠。
酸棗仁さんそうにん:クロウメモドキ科サネブトナツメの成熟種子の乾燥:養肝・寧心ネイシン・安神アンジン・斂汗:帰脾湯・酸棗仁湯。
茯苓:甘平:利水滲湿・健脾和中・寧心安神。
知母:ユリ科ハナスゲ(花菅)の根茎:苦寒:清熱瀉火:滋腎潤燥:清熱潤燥補腎陰薬・瀉熱清肺:抗菌・鎮静・腎火を瀉す・滑腸・
実熱にも虚熱にも有効:3~4g、5~8g:知柏地黄丸・酸棗仁湯。
酸棗仁湯合逍遙散(酸棗仁湯は養肝作用はあるが疏肝作用がない)
酸棗仁湯合抑肝散加陳皮半夏
逍遙散:肝気鬱結・血虚・脾虚・湿邪:衝任不調:人参と大棗は無い。柴胡3 白芍3 当帰2 白朮3 茯苓3 生姜3 炙甘草2 薄荷1g:肝鬱に対して疏肝作用がある。
抑肝散加陳皮半夏:平肝熄風・疏肝健脾・燥湿化痰:柴胡2 釣藤3 川芎3 当帰3 白朮4 茯苓4 甘草1.5 陳皮3 半夏3g:筋惕肉瞤で肝風と痰飲が原因のチック。
釣藤鈎ちょうとうこう・鈎藤・鈎鈎・双鈎藤:アカネ科カギカズラの鈎棘のある茎枝:甘微寒::熄風定驚・平肝清熱・軽清透熱:のぼせを取り熄風する:平肝止痙(チック)・鎮静で、てんかん発作の抑制。
二陳湯:燥湿化痰:半夏5、陳皮4、茯苓5、生姜1、甘草1:
痰飲の基本処方。
不眠が甚だしい時:生脈散合帰脾湯・生脈散合酸棗仁湯。
生脈散:益気止汗・滋陰生津・益気生津:人参6・五味子3・麦門冬6。
生脈散:心肺気陰両虚による息切れ・動悸・脈虚弱・不整脈・胸痛・心臓痛・顔面蒼白。人事不省・冷汗・呼吸しづらい・全身倦怠・言語低微・不安感・恐怖感・不眠・多夢・寝汗・舌質淡・舌尖紅・苔少。
帰脾湯:不安感のある気血両虚:脾不統血(腸出血・子宮出血・血尿)による貧血(血虚)や衰弱・白血病・健忘症・動悸・不眠症・ヒステリー・神経衰弱(心血虚)・嚢胞腎・脾虚で食欲不振・慢性淋証・瘰癧の潰瘍・胃潰瘍が治らない。
帰脾湯:気血双補・補脾・養心安神・摂血:黄耆2 人参3 白朮3 当帰2 茯苓3 竜眼肉3 酸棗仁3 遠志2 炙甘草1 木香1 大棗2 生姜1g:不安感のある気血両虚・心脾両虚・心血虚:心脾両虚だが脾虚が顕著。
不眠と動悸・不安感に酸棗仁湯と高枕無憂散
不眠:健忘と驚き易く動悸し動悸がおさまらず不眠となり心気不足は痰涎が心に流入するためである。もし涼剤を用い過ぎると心火は微かとなり痰涎は盛んとなりさらに悪化するので痰気を理するのがよい:万病回春。
酸棗仁湯:睡りすぎと不眠を治す。15歳が心配し過ぎで不眠となり驚き易く動悸が止まらず「悪寒」する。先に補中益気湯合酸棗仁湯で悪寒は止まり加味帰脾湯で驚悸は少し安んじ、養心湯にて癒えた:万病回春。
補中益気湯と酸棗仁湯を一緒に飲み、動悸がするときは加味帰脾湯をあいまにのむとよい。
帰脾湯加柴胡山梔子(加味帰脾湯):虚熱にて「肝熱」を帯びる者を治す。
「肝熱でよく生じる症状」は、煩悶、口乾、小便黄赤、「陰嚢腫痛」、
あるいは「陰部の掻痒症」である。
肝熱による眩暈・嘔吐・耳鳴り・メニエル病を治す:
小柴胡湯合二陳湯・小柴胡湯合苓桂朮甘湯。
睾丸や陰嚢の腫大疼痛に加味逍遙散・桂枝茯苓丸に五苓散を合方。
加味逍遙散合五苓散(陰嚢の腫大疼痛:イライラで陰嚢腫大疼痛となる)
桂枝茯苓丸合五苓散(陰嚢の腫大疼痛:瘀血で陰嚢腫大疼痛となる)
驚悸:養心湯:心気虚:人参 山薬 茯神 茯苓 麦門冬 酸棗仁 当帰 白芍 蓮肉 遠志 芡実 蓮鬚レンシュ(蓮の花芯:渋精止血:遺精・白色帯下・頻尿:腎虚薬)
芡実けんじつ:スイレン科芡の成熟種子の仁:甘渋平:脾腎経:
健脾止瀉・補腎固精・袪湿止瀉:3~6~10g:
芡実は補腎固渋し健脾するが、
蓮子は清心が主で益気健脾する:金鎖固精丸。
蓮鬚レンシュ:蓮の花芯:渋精止血:遺精・白色帯下・頻尿。
イライラの状態では加味逍遙散・逍遥散や抑肝散陳皮半夏・柴胡桂枝湯が適応するが、長引くと心血虚や心陰虚になり、その症状には
帰脾湯(心脾両虚で食欲不振・不安感のある気血両虚の疲労感)
天王補心丹(心腎陰虚:のぼせ・動悸・不安感:イライラには加味逍遙散を併用)
酸棗仁湯(不安感からの心血虚で動悸・イライラして心肝火旺になる)
心肝火旺の症状:イライラ・不眠・多夢・易驚・動悸・上逆のぼせ・心煩・胸脇脹満で胸が脹る・筋惕肉瞤のチック・腹部に動悸。
酸棗仁湯:金匱要略「虚労にて虚煩し眠るを得ざれば酸棗仁湯之を主どる」:陰虚陽亢・虚労虚煩:大病後の不眠、心身疲労による不眠、高齢者の不眠、神経衰弱の寝汗・多夢・不眠。
酸棗仁湯(心血虚・心肝火旺に養心安神・清熱除煩:酸棗仁5 茯苓5 知母3 川芎3 炙甘草1):思慮過度して生ずる「のぼせ・イライラ」や不安感・不眠を鎮める。逍遙散を併用する。
酸棗仁湯:思慮過度して生ずる心肝火旺による、のぼせ・イライラや不安感・不安による不眠を鎮める。養肝作用はあるが肝気鬱結を緩和する疏肝作用は無いので逍遙散・抑肝散加陳皮半夏などを合方する方がよい。
平肝熄風の症状:頭部の牽引痛・頭暈目眩・口眼喎斜・肢体の麻痺や震顫シンテン・舌頭の硬化・舌体の変形ふるえ・苔薄・舌紅・脈弦:育陰潜陽:抑肝散加陳皮半夏・柴胡加竜骨牡蠣湯・羚羊角湯・大定風珠。
柴胡加竜骨牡蛎湯:肝鬱生風・脾虚痰飲:胸脇満悶、煩躁易怒、驚惕不安きょうてきふあん、脇腹悸動きどう(動悸)、頭重足軽、不安感から不眠多夢、譫語センゴ(寝言が大きい)、疲倦(疲れ易い)